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芽室町母子遭難 〜「無事だったから良し」ではない

ポワール



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今月日高山脈にもほど近い芽室町の山中で起こった母子遭難事件です。まず、事件の発端からみます。北海道ニュースUHBから引用します。

「釣りをしていて、妻と次男がはぐれた」標高406メートル山の中のダム付近に釣りに訪れた4人家族のうち42歳母親と7歳次男が山道で姿消す_約40人態勢で捜索_ハンターや警察犬も出動〈北海道芽室町〉

8/11(月) 6:02配信

北海道ニュースUHB



 北海道芽室町の美生ダム付近で8月10日、釣りに訪れていた4人家族のうち、42歳の母親と7歳の次男が行方不明となり、警察が捜索しています。

 行方不明となっているのは、当別町に住む42歳の団体職員の女性と、7歳の次男です。


 警察によりますと10日午前8時ごろ、女性は、夫と長男と次男の4人で美生ダムの駐車場に到着し、目的の釣り場まで山道を徒歩で移動していましたが、途中で夫と長男、女性と次男の2組に分かれました。


 午前8時半ごろ、夫と長男は釣り場に着きましたが、女性と次男は姿を見せなかったということです。


クマ出没に備えてハンターも出動


 夫が付近を捜索しましたが2人は見つからず、携帯の電波の通じる場所まで移動し、午後8時50分ごろ、「妻と次男がはぐれた」と110番通報したということです。

 警察と消防は11日午前8時ごろから、約40人態勢で、ハンターや警察犬とともに、美生ダムの駐車場から釣り場までの道のりを中心に捜索をしています。

読んで思ったのは、「朝8時に別れて別々に行動し、その後会えてなかったのに、なぜ警察への通報が21時前ぎりぎりなのか?」です。電波が届かないほどの山奥だったからは理由の一つでしょうが、遅すぎるに尽きます。そもそも入山した美生(びせい)ダムとはどういうところなのか?

美生ダム(美生湖)


十勝川水系の美生川上流に位置する美生ダムは灌漑用水用のダムで下流域に広がる畑作地帯を潤している。秋には美生ダム周辺で素晴らしい紅葉を観ることができ、紅葉のシーズンはかなりの人が訪れ、今では芽室随一の紅葉の名所となっています。この辺は既にヒグマの支配圏でキャンプやカヌーなどのレジャーは禁止されている。ゴミなどの投げ捨ては自殺行為に繋がる危険な事を自覚してください。ダムより上流は通行止めになっていることが多く、渓流釣り等に関しての情報は殆ど無いがイワナは僅かに生息しているも釣りには殆どならない。ダムサイトなどにはゲートがあり立ち入る事ができませんが・・ダムより奧の林道は荒れている。

◆芽室町役場農林課 TEL:0155-62-9725

どう見ても素人が行くところではなく、ましてやクマの危険を顧みずに夫婦子ども連れなのに別行動という神経は相当おかしい。ヤフコメを見ます。

pkh********

1時間前


地元民です。この美生ダムエリアは十勝でもヒグマの生息数は1番多いと思います。

このエリアの住民は日常的に熊が出るので、いちいち通報などせずにいるので、メディアには報道されません。

幸いにも今はコーン等農産物があるので、お腹を空かした熊が近くにいなかったかも。

とにかく無事で何より。

yam********

1日前


美生ダムの林道はヒグマの巣で、帰りの林道を塞ぐヒグマ、木に登るヒグマ等何度も遭いました。知床渡島半島を除いて、道内でもトップクラスのヒグマ濃密生息地かと思います。私が美生ダムへ釣りに行くときには熊撃退スプレー、鈴、ホイッスルを持った最低2人組で、いざというときにはお互いに助け合う覚悟を持った仲間と必ず一緒でした。仲間内ではサファリパークと呼ぶ場所です。

コロドテ

1日前


常識的に考えて、北海道の山奥で、別行動を選択すること自体、あり得ないと思います。もう少し、考えて行動を取るべきです。

はぐれた、奥様とお子さんの無事を祈ります。

場所はまったく違うが、一昨年朱鞠内ダム湖であったヒグマ事件を思い出します。Google AI要約から引きます。

2023年5月、北海道幌加内町の朱鞠内湖で、釣り人がヒグマに襲われ死亡するという事件が発生しました。この事件を受け、朱鞠内湖では遊漁や持ち込みカヌー・ボートの利用が禁止されましたが、2023年9月13日より遊漁は再開されています。



事件の概要は以下の通りです。


 発生場所

朱鞠内湖北東部の「ナマコ沢」と呼ばれる入り江の岸辺.


被害者

興部町のアルバイト従業員、西川俊宏さん(54歳).


状況

ボートで送迎したスタッフが、男性の胴付き長靴をくわえたヒグマを発見.死因:全身多発外傷。駆除されたヒグマの胃から、男性のDNAが検出された.


影響

朱鞠内湖での遊漁と持ち込みカヌー・ボートの利用が一時禁止に.


その後

2023年9月13日より遊漁のみ再開.


この事件は、朱鞠内湖におけるヒグマ対策の見直しや、湖での単独釣りの禁止につながりました.

こういう過去の事件からみて、この母子が山中でヒグマに襲われて食い殺されている可能性も十分あると思いました。しかし、行方不明翌日の捜索で、母子は無事発見されました。STVニュース北海道から引きます。

ダム付近で行方不明の親子発見 家族4人で川釣りに向かい別行動…「妻と二男とはぐれた」芽室町

8/11(月) 11:13配信

STVニュース北海道


北海道芽室町で8月10日から、家族で釣りに来ていた40代の母親と7歳の息子の行方が分からなくなっていましたが、捜索にあたっていた警察や消防が午前10時ごろ2人を発見しました。

ともに意識はあり命に別条はないということです。

行方が分からなくなっていたのは、当別町の40代女性と7歳の息子です。


10日午後8時50分ごろ、「妻と二男とはぐれた」などと夫から警察に通報がありました。

警察によりますと、10日午前8時ごろ、女性と息子は家族4人で川に釣りに行くため芽室町の美生ダム付近の駐車場に車をとめました。

その後、2人は夫と10歳の長男と離れ、歩いて釣り場に向かっていたということです。

夫と長男は先に釣りを始めましたが、一向に2人が来なかったため、近くを捜しましたが見つかりませんでした。

警察や消防が午前8時ごろから美生ダム付近を捜索し、午前10時ごろ2人が発見されたということです。

ともに意識はあり命に別条はないということです。

大事に至らず本当によかったと僕も思いましたが、問題はその後の報道です。


「日が高い段階でビバーク」登山経験豊富な母親が判断―行方不明の母子を“無事発見”…野営で一夜過ごし自力下山_家族4人で釣りにきて遭難<北海道芽室町>


8/11(月) 19:23配信

北海道ニュースUHB


 北海道東部、芽室町の山林で、釣りで訪れ行方不明になっていた団体職員の女性(42)と次男(7)が11日、無事発見されました。

 2人は10日午前8時30分ごろ、芽室町の美生ダム付近で釣りをするため、夫と長男とともに家族4人で訪れました。


 釣り場までは徒歩で、30分の距離で、夫と長男、女性と次男の2手に分かれて移動。女性と次男がいつまでたっても釣り場に来なかったため、夫が10日夜、警察に通報しました。

 警察や消防は11日早朝から約40人態勢で捜索を始め、午前10時ごろに自力で下山する2人を発見し、保護しました。2人にけがはありません。


クマ出没に備えてハンターも出動

 警察によりますと、女性は登山経験が豊富で、非常食を持っていたうえ、日が高い段階でビバーク(緊急野営)すると判断。一夜を過ごしたということです。

てっきり体力が乏しい妻と次男を残して、山に慣れた夫と長男がすたすた行ってしまったのかと思いましたが、そうではなかったようです。しかし、母親としての判断は正しかったというものの、この夫婦の行動自体が危なすぎる。ハンターも交えて40人体制の捜索隊を駆り出すことになったことに大いに反省すべきでしょう。ヤフコメをみます。

lbg********

22時間前


無事でよかった。しかし20時50分に警察に連絡している、今後も同様なことが考えられますよ、捜索費を支払い落ち着いたら良く考えるべきです。

niteyu

22時間前


結果は安堵した。

捜索している箇所の画像を見ると、狭い道で木に覆われ怖そうな所。

子供連れでくる場所ではない。子ずれの釣り場所は他にあるはず。

私も子供優先に考えず、ひたすら自分の趣味に従えみたいな思考の夫と喧嘩したことがある。

この家族にそんなことはなかったのかな?

今回は捜索を大きく報道され、子供に影響があるのは確か。親に不信感を持ってしまう。

今後は夫婦でよく考えてみてください。

ang********

21時間前


あそこは、今年から立ち入り禁止になっていた場所です。

入ることは禁止されていたのに、なぜ立ち入ったのか根本的に問題があると思います。


まして家族連れで入るという状況は、本当にあり得ない。

こういうことがあると、さらに厳しい立ち入り禁止措置になったり、他にも入れるところが少なくなります。

登山をやられる方らしいですが、登山する人も釣り人もこういう人がいると、健全にやられている方の迷惑になると思います。

ところが、こんなコメントもありました。

kat*****

1時間前


助かってよかった!

軽食はわかるが毛布持参なんて素晴らしい危機管理だわ、このお母さん!

これから息子さんは母ラブになるでしょう。引き換え、リーダーお父さんの配慮足らずで疎遠なりそう。

ういうことが起こらぬよう、夫婦別々に子連れ入山なんて危険行動をそもそも慎むのが普通の考え方でないか?というか、そもそも入山禁止のゲートが入り口に築かれていた!


総合的にみて、父親だけでなく母親も決して称賛すべき行動でなかったと思います。

lhy********

3分前


無事でよかった。

でいいと思うけど。

なぜ批判したい輩がいるんだろう。

父親の通報遅かった?

いやいや、登山に長けた嫁さんなんだろ?

適当に子供と寄り道してるのかなーとか、なんかあって引き返したんだろうな としか考えないでしょ。

批判されて当然だろ、この輩が!東京都の高尾山登山中に行方不明になったのとは訳が違う。どんなに山に慣れているからといって、ヒグマに慣れている訳ではない。こういう意識のヤカラがいると、ヒグマ擁護をして「人間がクマを刺激するような粗相するのが悪いんだから、駆除するな!」という意見に反論できなくなります。かりにこの母子がヒグマの餌食となって食い殺される事態になっていれば、この母子の問題だけでは済まない。当然人肉の味を覚えたクマを駆除しなくてはならない。そうなれば、本来無用だったはずのクマ殺生を大々的に繰り出すことになったはず。そんな簡単な理屈もわからんのか、この糞っ垂れバカが!!


 一体このこの周囲に配慮が足りない無鉄砲な行動をする夫婦はいかなる人物なのか?調べると当事者の名前が分かります。父親は勝亦浩希(かつまたひろき)、母親は勝亦明日希だそうです。二人とも北大農学部の卒業で、「北大山岳部・山の会」の所属です。父親の勝亦浩希は現在もトレイルランなどで活躍しており、数々の入賞歴をネット上で見ることができます。体力自慢の大会にもあれこれ出ており、今回の美生ダム湖行もトレイルランに近い行動をとっていたのでないか?母親の勝亦明日希は北海道・当別町での森林作り活動に参画しており、この家族は現在当別町在住のようで町職員でもあるようです。当別町は道央・石狩平野にありますが、南北に広い地形なのでこの家族がどういう環境にいるのかよくわかりません。しかし、美生湖のような日高山脈に近いヒグマがうようよする山地とは大分違うはずです。いくら山に親しんでいるからといってこういう軽率な行動は厳に慎んでいただきたい。これで事件になったら当事者の勝亦一家の問題だけでは済まなくなります。己の力を過信して、知らず知らずのうちに自然に対して傲慢な態度を取っていたのでないか?


 北大山岳部というと、過去にあった幾つかの事件を思い出します。一番有名なのは、1965年3月にあった「札内川十の沢北海道大学山岳部遭難事件」でしょう。今回の事件と同じ日高山地での冬山登山で想定外の大吹雪となり、雪庇下ビバークで大きな表層雪崩に巻き込まれ、チーム6名全員が死亡した事件です。リーダーだった北大農学部の学生・沢田義一が書き残した『雪の遺書 日高に逝ける北大生の記録』でも有名です。

1965年(昭和40年)3月14日未明、北海道の日高山脈にあるカムイエクウチカウシ山で、北海道大学山岳部のパーティー6人が雪洞を掘って就寝中に大規模な雪崩に巻き込まれた。 本格的な捜索活動は雪解け後に行われ、6月に入って6人全員の遺体が収容された。

この事件は痛切な教訓となり、その後の冬山の登山や山岳活動にも重要な影響を与えました。しかし、今回の勝亦夫婦の行動はそれとは次元がまったく違います。現在北大に子どもを預ける保護者としては、たとえ卒業生であっても大学の名前を汚すような愚かな行動をとってほしくない。もしかしてこの勝亦浩希というおっさんは、「アウトドアでアウトローの俺って、かっけぇ!」なんでしょうか?いくら大らかな大学といっったってここまで緻密な計算をまるでしない浅はかな行動は、危険きわまりない。というか身の程知らずの脳筋バカです。「脳筋バカ大学」でなく、「やはり北大に行ってよかった」と学生本人が思うだけでなく、家族にも信頼感・安心感を与えられる大学であってほしい。現状こういう脳筋OB, OGの存在は「情けない」の一言に尽きます。これじゃあ、旧帝(旧帝国大学)から北大だけ落ちこぼれるよ!


 またこういう事件をみると、僕はどうしても過去ブログで記した山ガールの遭難事件を思い出してしまいます。この山ガールほど無茶苦茶でないとはいっても、心理的には似てます。


2019年の剱岳滑落事故 〜ADHDはヒトの特性の1つかもしれない

日常考えたことを書きます