gillespoire

日常考えたことを書きます

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

異常に早いイチョウの黄葉 〜今秋全国的なのか?

ポワール

(「黄色く色付いたギンナン(10月8日午前9時39分、福岡市中央区の舞鶴公園で」読売西部本社夕刊の記事から)


 

今朝読んだ読売朝刊1面のコラム「編集手帳」、実はこの数日同じことを私も感じていました。

桜の名所で例年より1か月早くソメイヨシノが咲けば、ニュースになるだろう。イチョウの黄葉はどうか◆福岡市の中心部にある「舞鶴公園」で、イチョウ並木が黄に色づき、ギンナンが鈴なりに実り始めたという。本紙西部本社が発行する夕刊の社会面が記事と写真を掲載していた。気象庁の生物季節観測によると、福岡のイチョウの黄葉日は平年が11月20日頃となっている。それより1か月以上も早く、黄色の景色に染まったことになる◆ちなみに主な都市の黄葉の平年値は札幌が11月上旬、仙台、東京、大阪が同下旬とされる◆<黄落やジーンズ家族に空の青>。俳人の藤田直子さんの句集「極楽鳥花」(ふらんす堂)から引いた。イチョウの葉っぱの舞い散るなかを、家族の全員がジーンズをはいて歩いている。このごろ、日中の暑さが薄らいできた。晴れていると、空が青く高い。ようやく短パンや薄手のズボンをタンスにしまっていい季節になったかもしれない◆<黄落>は行楽にかけたのだろうか。きょうから3連休が始まる。外に出かけるにしても、熱中症予防の水や厚手の上着もいらない秋は短い。

首都圏でも千葉や埼玉などの郊外を走る電車の車窓から見ていると、あちこちのイチョウが黄葉しているのに最近気づいていました。イチョウの葉は油分を多く含むこともあって照りがあるので、黄葉し出すと遠目にもくっきりとわかります。イチョウの黄葉は割と遅く、自分の母校の学園祭の記憶と結びついており、関東だと11月下旬の勤労感謝の日前後です。ただ最近温暖化のせいか後ろ倒しの傾向があり、遅い年だと12月に入ってからでないと始まらないこともありました。ですから「まさか」という感じでした。


 ここで述べられた読売西部本社夕刊の元記事をあたってみました。

「寒露」九州・山口は所々で雨、鈴なりに実ったギンナン色付く

10/8(水) 15:47配信


 二十四節気の一つで、朝晩の冷え込みが強くなるとされる「寒露」の8日、九州・山口は曇り空に覆われ、所々で雨が降った。福岡市中央区の舞鶴公園では、イチョウ並木に鈴なりに実ったギンナンが色付いている。同市南区の会社員(27)は「ようやく暑さが和らぎ、ギンナンを見ると秋の気配を感じるようになりました」と話していた。

何となく「季節の到来」といった書き方で、涼しくなってようやく秋の風情が感じられるようになったというのんびりした捉え方です。しかし、本当に普通のことなのか、この黄葉?冒頭の写真がその舞鶴公園で撮影されたイチョウですが、銀杏しなびてませんか?銀杏臭いからあまりしげしげと見ませんが、落ちた実でも最初はもうちょっと張りがある果肉でなかったかな?もしこのイチョウの黄葉が全国的な話だとすると、私は何か異常現象でないかと感じます。


 北大は秋の学園祭を「金葉祭(こんようさい)」といい、このイチョウの黄葉の季節におこないます。例年10月下旬か11月初旬ですが、今年は11月1日、2日開催に決定と出ています。こどもに確認したところ、「札幌近辺のイチョウの黄葉はぼちぼち始まった」とのことでした。まあまあ例年通りですが、それでもやや早い気もします。


 桜のソメイヨシノ、最近9月に入る前に葉が散り始める事例が多くなったと感じていました。「あれ?桜の落葉は他の木より早いものだったのだろうか?しかし、8月に散り出すとは」と考えましたが、遅いソメイヨシノは遅く、やはり10月後半くらいにならないと紅葉しません。今年はそういう早く落葉していたソメイヨシノの木が続々と枯死している印象です。桜の枯死は寿命のせいもありますが、最近の増加は外来種のクビアカツヤカミキリのせいだということになっています。あちこちの自治体でお金を出してこのカミキリの収集と駆除をおこなってます。けれども、僕は無意味だと思っています。弱ってしまった木が増えているのが先で、そこにクビアカツヤカミキリが繁殖するというのが根本的な図式でしょう。寧ろそういう木は積極的に早く枯らして世代交代するのが、自然の理にかなっています。


 今夏は異常といえる高温が長期間続きました。昔は関東あたりで35度を超えるのはせいぜい1日あるかないかだったと思います。ところが今夏は35度どころか40度前後の日が数十日ありました。どう考えても異常な高温で、「温暖化」などと表現できるレベルではありません。トランプは「温暖化と二酸化炭素は関係ない」など戯言をベラベラ言うので、目の前にいたら張り倒したいくらい腹が立つのですが、無知蒙昧なアメリカ人大衆が背後に控えていることを考えると暗然とします。このイチョウの黄葉の早さが全国的な現象だとすれば、自然が発する警鐘でないかと私は思います。

日常考えたことを書きます