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「福寿司」 〜岡山出張でお世話になる

岡山の名物といえば桃・ブドウといった果物、それから私的には酒造米として有名な「雄町」を使った日本酒といったところでしょうか。後は魚でママカリとサワラ。この2種類の魚は岡山以外でも獲れますが、よく食べるという意味では岡山特産と言えるでしょう。


 こういった豊かな農産物や魚介類をもとにつくられるのが有名な「ばら寿司」と呼ばれるちらし寿司です。祭り寿司の愛称でも知られますが、質素倹約を強いられた岡山池田藩の庶民が、豪華な具材を寿司に混ぜ込むことで隠してつくったと言われます。この寿司の存在を知ったのが、岡山にある「福寿司」のあるじ、久保田さんが新聞に書いた記載です。「うーん、食べてみたいな」と思いましたが、岡山はなかなか行く機会がありませんでした。ようやくやってきた岡山での学会で、この「福寿司」に行く機会も巡ってきました。ここはどれもとても美味しい。帰路の前に寄って注文したばら寿司を自宅で家族と賞味したこともあります。


 今回は事情があってばら寿司は頼まず(3日前の予約が必要)、お好みで注文しました。まずお通しで日本酒開始。このあと幾つか違う種類をお願いしましたが、雄町をつかったものがとても美味しかった!


その後、私の好物の「しぶ子」。これは魚介の内臓を煮付けにしたものですが、下処理が丁寧なので言うことなしのアテです。


そして「ヒラ」の薄造り。ヒラは瀬戸内海などやや暖かい海域に分布するニシンの仲間です。ニシンと同じく小骨が多いですが、薄造りにするとそれが解消されます。色がとてもきれいですし、ほんのり脂がにじむ白身とかすかに当たる骨の感触がいい感じです。これ出せるお店は、岡山でもそう多くないと思います。久保田さんはヒラ紹介のパイオニアを自負されています。

そして、エイの煮付け。瀬戸内は南なのでアカエイですね。私はエイが好きで新鮮なのがあれば、自分でも調理します。しかし自宅ではもっぱら北に多いカスベ(ガンギエイ)ですね。山椒が味を引き立てます。赤いのは岡山名物の「赤コンニャク」です。

最後は握りで締め。今回はタコ、タイラギ、そしてナシフグと夏が旬の魚介でお願いしました。瀬戸内らしい美味で堪能しました。久保田さん、ごちそうさまでした。また来ますね。