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研修病院マッチング結果発表 〜医学生生活も終盤に

ポワール

10月22日、厚生労働省から医師初期研修のマッチング結果が発表になりました。マッチングのスケジュールはGoogle AIさんによると以下になります。

【4〜5年次〜6年次春】情報収集・病院見学(レジナビFairなどの合同説明会や現地見学)

  ↓

【6年次 6月〜7月】 マッチング参加登録(JRMPサイトでのアカウント作成・登録)

  ↓

【6年次 7月〜8月】 各病院の採用試験(筆記・面接・小論文など)

  ↓

【6年次 9月〜10月】 希望順位登録 &「中間公表」(9月下旬に第1希望状況が公表)

  ↓

【6年次 10月下旬】 ★結果発表(1次マッチング成立)


 さて子どもの結果ですが、残念ながら第一志望ははずれました。関西方面では有名なK病院ですが、関西は医大が多く競争は熾烈ですから仕方ないかな。結果として神奈川県内の公設病院に決まりました。しかし、この病院も循環器系では特に有名で、私もよく知っています。競争倍率も2倍弱だったので、第一志望でなくても通ったのは病院側の評価が高かったからかと思います。来年4月から2年間、入職する仲間達と研鑽に励むことになりますが、合格者同士の交流会は間もなくあるそうです。



 全体結果はこれまたGoogle AIさんによると以下でした。

全体の結果概要

  • 希望順位登録者数: 9,789名(前年度 9,651名)

  • マッチ者数(内定者数): 8,939名(前年度 8,910名)

  • 参加者マッチ率(内定率): 91.3%(前年度比 1.0ポイント減)

  • アンマッチ者数: 850名

  • 平均登録プログラム数: 5.30プログラム

  • 第1希望マッチ割合: 59.0%

  • 募集定員: 10,550名

出願者の10%程度はアンマッチで研修病院が決まらなかったという結果ですが、二次募集は結果発表後すぐに始まったので、多くのひとは現在もう行き先が決まったことでしょう。厚労省が発表したマッチング結果をざっと見ると、人気があるのは

1 大都市圏の病院

2 市中病院(大学附属病院以外の病院という意味で)

となります。我々の時代は研修は普通卒業した大学の附属病院と決まってました。それ以外を選ぶのは、地方出身で地元に帰りたいからが多く、また関連病院で直研修も若干いるという感じでした。今は完全に様変わりで、市中病院での初期研修が普通です。しかし、自分の出身大学の昨年度の卒業生(=今春卒業)の研修先病院の状況をみると、いわゆる関連病院(医学部が卒業生を多く送り込んでいる病院)就職がほとんどでした。後期研修になると母校に戻る者も結構いるので、内実は昔とそう変わらないように感じます。しかし、子どもの大学の場合、友だちの話を聞くと東京や関西といった大都市圏の病院に行く者が結構多い印象です。当然それらは関連病院ではないので、後期研修以降の道は相当多岐にわたるのでないでしょうか。大学によって初期研修の病院選び方はかなり違うようです。


 さて残るは2月の医師国家試験です。年内の卒業試験はまあ普通受かるでしょう。私が卒業した大学は卒業試験がなかったです。当時でも卒試なしはかなり珍しかったと思いますが、逆にいえば国試は受かって当然という雰囲気でプレッシャーが掛かりました。そもそも国試対策なんて、大学は一切してくれませんでした。しかし、医師国試も時代とともに変遷し、今はあれこれ細かく見られるので、結構大変。特に禁忌問題の地雷は当たり前ながら踏みたくないでしょう。問題によって難易度差はあり、難しい問題の選択に悩むと、今度は当たり前の普通の問題で穿った考え方をしてつい引っかかる。ここが医師国試の難しいところです。もっとも、歯科医師国家試験と比べるとずっと素直な出題が多いから、頑張ってほしいものです。

ハチビキの刺身 〜「ギョギョッとサカナ★スター」にも登場

ポワール

NHKの魚情報番組「ギョギョッとサカナ★スター」、いつも楽しんで見てます。この番組は「さかなクン」がホストとなって1種類の魚を取り上げ、その特徴や生態を紹介し、そして大概はその魚を調理して味を吟味します。この番組、日本のテレビしか視ない人にはそれほど目立ったものでないと思いますが、海外からみると相当特徴がある日本らしい情報番組でしょう。フランスのテレビはまず自然とか農漁業に関する番組はほとんどないです。さすが食の大国なんで多少は食に関する特集はありますが、国営放送のほとんどは政治か経済に関したこと、あるいは思想とか歴史など教養文化に関係したことです。どの番組に出てくるひとも非常に議論好きでそれはそれで日本からみると珍しいというか「立派」ですが、はっきり言って堅苦しくて視てて疲れる。有り体に言うと退屈。自然や収穫などをほわーんと放映して、野山や海川の情緒を楽しむ感性はフランス人にはないようです(長いヴァカンスの戸外生活で彼らはなにをどう楽しむのかな?と疑問)。その点日本人は自然の情緒を楽しみ、分析しながら一体化する雰囲気を好む民族で、テレビ番組にもその傾向が反映されています。


 前置きが長くなったけど、今回の「ギョギョッとサカナ★スター」で取り上げたのは「ハチビキ」でした。実はこの回の放映の前の週、例によって浅草松屋デパート地下をうろつき魚屋で刺身を吟味していた時「ハチビキ」を見つけました。うーん?ハチビキ?聞いたことがない。身は赤黒くて血合い風のマグロ系の色合いです。これと似た刺身で秋に出る珍しい魚スマを思い出させます。

魚屋の大将を掴まえて訊くと「スマじゃありません」と言います。「ハチビキって、こういう感じなんです」とスマホの検索画面を見せてくれます。確かに全然スマと違い、全体的に赤く流線型のボディをしてます。値段もそれほど高くなかったので、思い切って買ってみました。お味ですが、比較的あっさりしながらもうま味があり美味しかったです。ただ独特な香りがあり、マグロやカツオとはまったく違ったものでした。


 さて「ギョギョッとサカナ★スター」の紹介はどんな感じかわくわくしながら録画を見ました。さかなクン、デカイ赤い模造ルビーの指輪を振り回して、「このルビーみたいにきれいな魚」と言います。伊東市近海の巻き網漁に出るさかなクンとアシスタントの虹咲カリナさんですが、残念ながらハチビキは入ってませんでした。伊豆付近では珍しい魚の部類なのでしょう。しかし、さかなクンによると青森以南の海に広く分布しているようです(調べてみると亜熱帯の海域を中心に広く分布しているらしい)。沖縄にもいて「提灯まち」という変わった名前がついています(口を持ってぶら下げて持つと口がびよーんと伸びて赤提灯みたいだからだそうだが、「まち」とは?)。深海魚だそうで、だから同じ深海のキンメダイやエビスダイみたいに赤い魚体なのね。深海魚だからもともと個体数も多くないのでしょう。流線型で赤いので「赤サバ」の別名もあるそう。ちょっと見サバに似てなくもないけど、サバと決定的に違うのがお口です。ミツクリザメみたいに口がびよーんと伸びる。これで獲物をすっと吸うように口に引き込むのです。主上顎骨という骨が吻部を突出させますが、いったい何を吸い込むんですかね?


 驚いたのは幼魚の生態。ハチビキは産卵期深海から浮上して海面近くで産卵しますが、ふ化した稚魚はサルパの体内で過ごしてるそうです。峰水さんという水中カメラマンが石垣島で撮影した映像では透明なサルパの体内に入るハチビキの稚魚が映ってます。これしかし、その稚魚がハチビキとは最初わからなかったのでは?サルパはホヤの仲間の原索動物ですが、成体が岩などに固着するホヤと違ってサルパは生涯海面近くを浮遊しながら生活します。ホヤ類の体内に住む魚介類は結構報告されていますが、サルパの生活史は研究があまり進んでないです。サルパにとってハチビキは特別なんですかね?

 なおハチビキの身の赤さですが、分析した結果ミオグロビンと判明したと言ってました。魚介紹介サイトで有名な「市場魚貝類図鑑 ぼうずコンニャク」では、

ハチビキの赤は色素によるもので、カツオのようにミオグロビン(色素タンパク質ではあるが、酸素を蓄えることができる)由来ではない。

と書かれていますが、ミオグロビンでいいようです。ミオグロビンは筋細胞の中にあるヘムタンパクの一種で、酸素分子をトラップしておいて筋に補給します。結果として収縮を繰り返す筋肉に効率よくATP産生を促せるので、高速で遊泳するマグロやカツオの身に多く含まれます。「ミオグロビン含量が多いとは、ハチビキの生態には謎がある」とさかなクンが言ってましたが、確かにそうです。ずんぐり型のキンメダイやエビスダイと違って、流線型のハチビキはそれこそサバのように高速で深海を遊泳している可能性もあるでしょう。

 

 さて最後に出てくる恒例の試食ですが、ハチビキの刺身が出てきました。松屋デパートの刺身と同じ色ですが、一点違いがありました。それは皮目の脂肪層です。白く薄い脂肪層がありますが、松屋のはそこが除かれていました。さかなクンによるとそこが甘くて美味しいそうで、うーんこれは残念。道理で松屋のハチビキの刺身はあっさり味だった訳です。松屋デパートの魚屋の大将には、今後ハチビキが入荷するときは皮目を残してあぶったお刺身をお願いしておきましょう。

大分大学医学部特別教授を背任で逮捕 〜せこすぎる

ポワール

大分放送から引用します。

病理標本作製、大学に約3400万円の損害与えた疑い 大分大学医学部の特別教授を背任容疑で逮捕

10/27(火) 11:57配信


大分大学の設備を不正に使って病理標本を作製し、大学におよそ3400万円の損害を与えたとして、特別教授で医師の男が背任の疑いで逮捕されました。

背任の疑いで逮捕されたのは、大分大学医学部の特別教授で医師の村上和成(かずなり)容疑者(68)です。

村上容疑者は消化器内科の教授だった2022年4月から2023年3月にかけて、県内で診療所を経営する理事長(54)と共謀して、大学の設備などを使って作製した4583件分の病理標本の対価およそ3400万円の支払を免除させ、大学に損害を与えた疑いが持たれています。

警察は今年9月に大学から告訴状を受理して捜査を進めていて、金銭授受の有無についても調べる方針です。

今回の逮捕を受け、大分大学の北野正剛学長は「誠に遺憾。捜査に全面的に協力し、厳正に対処します」とコメントしています。

これ、医学部に関係ない人にはよくわからない説明でしょう。実態として、この診療所から大分大学附属病院の検査部に出された病理生検依託の検査料を、大学にきちんと払わなかったということだろうと思います。病理検査の検査料は以下のようです。

病理検査(生検・組織診断など)の自己負担額の目安は、健康保険(3割負担)の適用で数千円から1万5千円程度です。 [1]

検査・部位別の自己負担目安(3割負担の場合)

  • 胃・食道の内視鏡生検: 約8,000円〜12,000円(全体の検査費込み)

  • 大腸の内視鏡生検: 約7,500円〜17,000円(ポリープ切除等は別途)

  • 乳房・甲状腺の針生検(穿刺吸引): 約5,000円〜9,000円(特殊なマンモトーム生検などは1万5千円以上になる場合あり)

  • 皮膚などの生検(局所麻酔・病理代含む): 約3,000円〜5,000円前後(初再診料別)

医学部附属病院の検査部は外部の機関から委託されて病理検査をおこなうことは多いです。一般的には各医療機関からの検体検査を請け負う検査医会社からの委託が多いけど、個別の病院から直接委託を受けることも結構あります。ニュース記事からすると不払い分は検体1つにつき大体1万円弱になるので、患者さんが払う自己負担分の料金相当ですね。でも保険分と自己負担分が分かれて病院に支払われる事はないです。そうなると、多分下の方の分かな?

  • 病理組織標本作製料(N000): 860点(1臓器につき)

  • 病理診断料(N006): 組織診断料 520点、細胞診断料 200点

  • 病理判断料(N007): 130点〜150点

  • 免疫染色加算や悪性腫瘍病理組織診断加算: がんの性質や詳細を調べる際に追加 [1, 2, 3, 4]

つまり、生検の検体だけ病院検査部に持ち込んで顕微鏡観察用の組織標本を作らせ、代金を払わずに持ち帰って自前で標本をみて診断することです。しかし、診療所レベルでは常駐する病理医はまずいません。パートで来させるのも変だけど、まあ他科の医者でも病理部勤務経験があって診断に自信があるなら自分で検鏡してやりますかね?しかし、わずか1年で4583件は診療所レベルではいくらなんでも多すぎる。診療所とは名ばかりで、病理検査を請け負うダミー会社だったのだろうか?


村上先生の退官後の就職は敬和会大分岡病院だったようです。今はサイトから抹消されてますが、魚拓を調べたら以下でした。多分医学部在任中から兼務で働いていたのでしょう。


この大分岡病院は総合病院として多数の臨床科を抱えており、病理科もあります。どこの診療所か知りませんが、集めた検体をこの病院に持ってこさせて、病理科の医師を通じて大分大学附属病院まで運び標本作製をさせていたのかな。病理組織標本は臨床検査技士が作成しますが、この病院に勤める臨床検査技士には頼めなかったでしょう。いくら自動化が進んだといっても1日に20件近い課外業務があったら文句を言うでしょうから。しかし、大学病院ならそれくらいの検体数は業務でこなしてくれます。そして、病理診断はその岡病院病理科勤務の医師にさせたらいいと。病理診断の保険点数の報酬は病院では医師個人につくわけでないから、ちょっとだけ謝金を払ってレポート書かせてほなさいならか。村上医師は経歴をみるとヘリコバクターを専門としているので、もしかしたらヘリコバクターの胃感染有無とか異形成に特化して自分でみたのかな?いずれにしても年5千件弱は一人の医者では本務の業務外ではやりかねる数です。病理レポート作成までの経緯はどうあれ、診療所の方で検体からの標本作製から病理レポート作成まで全部やったことにすれば、保険料も含めて坊主まる儲けになります。村上先生はそこまでして金儲けに励まないとならんかったのかね?以下のようなヤフコメもあるけど。

nik********

2時間前


案外、裏で作った資金や貸し借りを、研究室の運営(研究資金や懇親会)に充てていたりするんだよな。ひも付きではない金(報告義務のないものという意味)は相当便利なんだ。私大、公立を問わず見たり聞いたりしていたよ。

退官間近の医学部教授にそこまでして金が必要にはならんだろう?もしかして退官記念会に著名人物を呼ぶための費用捻出?最近製薬会社も渋いからネ。なんかアホらしいことして、晩節を汚したように思います。医師免許も剥奪だな。