
(北海道大構内の秋の紅葉)
再び北大入学者の問題です。北大進学者の地元比率の低下について、最近もニュースがありました。読売新聞から引用します。
北海道外からの入学者が7割、開学当初から全国の若者引きつける北海道大…近年は「非道産子」化に拍車
9/15(火) 7:00
少子化が急速に進む中、大学は学生の獲得競争が激化し、教育や研究の資金を自ら「稼ぐ」力も求められている。創基150年を迎えた北海道大学も例外ではない。北海道の「知」を支える拠点をどのように営んでいくのか。現状と取り組みを探った。
充実の施設
〈素晴らしいキャンパスだわ〉。北大農学部OGの作家・谷村志穂さんの小説「海猫」の中で、北大に入学したヒロインは、夕映えの大学構内を一人歩きながらそう思う。木漏れ日の差し込む中央ローン。秋に輝きを増すイチョウ並木。札幌駅から徒歩圏内に広がる研究農場――。魅力的なイメージのあるキャンパスは、昔も今も全国の若者を引きつけてやまない。
岐阜県多治見市出身の工学院機械宇宙工学専攻博士課程3年・糸魚川大和さん(27)も、北大ならではの研究環境に引かれて入学を決めた一人だ。日本の宇宙研究をリードする「憧れの先生」の永田晴紀教授(61)のもと、学部時代からロケットエンジンの開発に没頭してきた。「広大な北海道ではすぐ近くに実験施設が充実していて、本州の知人に羨ましがられます」と語る。
メインキャンパスの広さで比較したら、北大は全国一と思います。東大本郷キャンパスもまあまあの広さですが、建物が多く三四郎池近辺を除けばまとまった緑地が少ないです。その点北大は建物周囲の緑地がとても広く、鬱蒼とした大木に囲まれ、夏も冬も情緒があります。2021年開催の東京五輪のマラソンも北大構内を駆け抜けたので、知っている人は多いでしょう。下の校地面積ランキングをみると(キャンパス以外の校地を含む)、北大は全国でも図抜けて広いです。

(ダイヤモンドから引用)
読売の記事に戻ります。
北大は、その開学の経緯から道外出身者が目立つ。北大150年史を編集する大学文書館の広瀬公彦特任助教(40)は「札幌農学校の開校目的は“開拓”の指導者を育てること。道外からの人材獲得は移住を推進する社会状況の一環と考えられる」と話す。
道外の学生が多い傾向は、創基150年を迎えた現在も変わらない。それどころか、近年はさらに拍車がかかっている。
2010年度には入学者の48・3%を「道産子」が占めたが、今年度は30・1%にまで減少。道外からの進学が約7割に上った。入学者2588人の出身地は、道内(780人)に次いで東京都(336人)、神奈川県(145人)など関東圏が目立つ。
総合入試
大手予備校の河合塾によると、北大が道外受験生から人気を集める一因に「総合入試」がある。文系・理系の大きな区分で入学後、2年進級時に学部を選べる方式で、11年度から導入した。また、東京大や大阪大が後期日程を廃止する中、北大は継続しており、前期日程で不合格となった優秀な受験生の受け皿になっているという。

(北大入学者の出身地域の変遷 読売新聞記事から引用)
道外からの入学者が増えるのは、この前期総合入試もあるけど後期入試実施校であることも大きいと思います。最近旧帝大で後期入試を実施するのは、北大・東北大・名大・九大といわゆる地帝ばかりとなりました。ほとんどの旧帝が限られた学科の小規模募集で、募集人員がもっとも多いのが北大です。東大・京大落選組の受験者が北大後期は多く、この学力層では道内受験者はまず太刀打ちできないと思います。上のマップをみると、ほぼ全国的に北大入学者が増加し、地元の北海道は一人負けです。増加は関東地方が特に多いです。
さてヤフコメはなんと言うでしょうか。
poa********
自分は高校時代を北陸で過ごしましたが、修学旅行で訪れた北海道に感動して、大学は北海道大学へ進学したいと思ったものです。結局、元々住んでいた東京の大学へ行きましたが、あのまま北大へ行っていたら北海道で就職したりして今とは違う充実した人生だったのかなとか思います。今も北海道が好きで年に1回は北海道を旅行してますが、飛行機で北海道上空に差し掛かると、住んだことないのに「あ~帰ってきた」と妙にホッとしたり今も心の故郷です。来世は北大に行きたいです(笑)。
来世か。最近社会人入学も増えてるからリタイヤしてからでもいいかも。
sol********
地元率が3割くらいの国立大学なら、
北大の他にもいくつかあるけれど、
地方出身者が東北から九州まで、
こんなにも満遍なく全国から集められているのは、
北大しかないだろう
たとえば東北大なら、関西以西からはもっと少ないはずだし、
信州大でも同様に、中四国や九州からはもっと少ないはず
北大は関東3割、北陸、東海、近畿からが概ね15%、中四国や九州でさえも3、4%ある
北大は全国一の全国区の大学といえるので、
この多様性は北大生にとってもすごく魅力的だろうと思います
余計な一言
既に50年くらい前から地方国立大は他県からが半分以上だった。教育学部は地元率高かったようだが。あと女子は地元率高い。
結局就職先は散らばるから、生活費安い地方でもいい。九州出身なら北大とか東北は行ってみたい。住んでいる人の性格全然違うから
旧帝大と単科医科大を除くと地元占有率が半分いかない国立大は今あまりないのでは?と私は思います。
fai*****
「開拓者を育てる」と言う創立趣旨はあれども、今や2/3以上が道外者はちと悲しい。おまけにあれよあれよと言う間に、半数から1/3以下になってしまった。記事は触れてはいないが、総合選抜と後期入試以外に道内高校の学力低下による「北大狙えない層」の増加が一番大きい。今では北大を狙える層は公立では札幌南、札幌北、札幌西など札幌市内の上位高校に限られるし、最優秀の南は医学部と道外大学にシフトしている。南、北、西はかっては100人超があたり前の時代があった。また北大を狙い、多くの合格者を出していた札幌市内の中堅高校以上や旭川東、小樽潮陵、函館中部なども北大合格者は減少傾向にある。これも道内高校の学力低下が大きな原因と言うのが道内予備校などの意見だな。
col********
北大まで徒歩15分のところに住んでる子供たちは生まれた時から横目で見ながら生活しています。赤ちゃんのときは構内の芝生で日光浴、学童期は構内で自然と触れ合いながら友達と遊び虫取りや、花摘み、小川で日が暮れるまで遊ぶ。が、難しいのでほぼ入れず、相変わらず横目に見ながら違う大学に行っております。近くて遠いと地元では言われていますわ。
合格者数ランキングでいうと、依然として道内高校が上位を独占しています。

しかし、道内は限られた進学校以外だと今は厳しいのでしょう。高校の学校間格差が以前より拡がっている可能性があります。これは北海道に限った話ではありませんが。
kom********
バブル期に北大卒ですが、当時は道外と道内の比率はちょうど半分ずつぐらいでしたね。しかし理系は北海道で就職できるような企業が北電とか数社で道内就職希望者も諦めて全国に散っていきましたよ。しかし、どうしても北海道に戻りたいという人もそれなりにいて、大企業で研究職だったような人が予備校の先生として地元で再就職とかしてましたね。
naoto
生活環境も地方大学ならではの魅力があって、北大は札幌駅のすぐそばにあるんだけど、大学から徒歩5分の場所でも、古くてもいいなら、4万円を切る金額で部屋が借りれてしまう。
東京や大阪で、主要駅徒歩圏内で3万円台でまともな部屋を借りるなんて考えられないでしょ。
札幌駅北側の家賃は東京や京都・大阪とくらべて非常に安いです。とても主要駅前徒歩10分程度とは思えない。学生にとっては住みやすい街で、それも道外生にとって魅力が大きいと思います。ただ北大周囲の物価は安いとはいえず(セコマなどのコンビニも少ない)、また冬の光熱費はかなりかかります。
ID非公開
北海道大学の総合入試と道外出身率の高さは原点回帰みたいなものなんですよね。
平成時代は道内高校出身者が全体の半数で、普通の大学と同様の学部別入試しかなかった頃もありましたが、北大の150年の歴史の中ではその頃が異例だったと言えるかもしれません。
fuu*****
>総合入試と道外出身率の高さは原点回帰
原点回帰?
18歳の成年にもなって専攻が決まってないなんて、18年間なにを考えて生きてきたんだか……
シンガポールやドイツでは12歳の試験で人生が決まるというのに。専門教育の開始も遅れますので、国際競争に勝てません。
上智では学科単位で入学し、1年次から専門教育が始まります。専門性は上智にも勝てません。
せめて学部ぐらいは決めないと。
「とにかく世間体のいい旧帝に入れ! 専攻は入ってから考えろ!」という教師や保護者のニーズに合致するでのしょうね。
「原点回帰」というより「退行」に見えますが。
これはどうかな?東大は今でも科類の募集で、入学時点で専門は決まってません。東大は学部専門を教養相当の2年の間に決める方式で、北大も1年間ですが同じです。欧米でも特にアメリカの大学学部はメジャー(主専攻)決定は入学後で、それも途中で変更可能です。「退行」とかは当たらないでしょう。東大卒(理科一類→工学部)のepsilon氏のコメントを添えます。
epsilon
>大手予備校の河合塾によると、北大が道外受験生から人気を集める一因に「総合入試」がある。文系・理系の大きな区分で入学後、2年進級時に学部を選べる方式で、11年度から導入した。
すでに少なからぬ卒業生がいるはずだが,学生・教員の評価はどうなんだろうな。学部・学科には定員があるから,無制限に人気学科に進級できるわけでもないだろう。
どこに進級しようが,いちおうは食えるはずだけどね。あんがい,将来に光があたる「お買い得」の分野があるかもしれない。印度哲学は知らんが(笑)。
道内入学者の少なさには、大学受験生の意識差を指摘する声も多いです。
hkk********
北海道と名乗るものの実質は札幌国立大学。道内の主要都市から関東は飛行機使えば2時間あればたいていは着くし日帰りも可能。一方で陸路で札幌は特急で数時間。道内から関東の学校を選んだ方がその後の選択肢は広がる。道内高校生が道外を選ぶのも広さゆえの理由もある。
sunmoon
地方都市の空港は、ほぼ羽田空港一択
関東圏の大学なんて、家賃が負担で行かせられないから実質は北大が最上位かな
goy********
札幌圏以外から道外大学はどこも少数派です。
関東国立、特に東大一橋科学大レベルは学力的に厳しく、私大は経済的に厳しい家庭が多い。
札幌以外の道内高校生には北大が近いとさほど感じられず、逆に道外生にとって北大は空路でアクセスする分中途半端な距離の大学より寧ろ近く感じるというところでしょうか。しかし、航空運賃の高さを考えると道内生の経済事情は道外進学をおいそれとは許さないかもしれません。
goy********
道外から均等に増えているのではなく、そのほとんどが関東です。
開拓者精神とかは口では言うかもしれませんが、本音は中高一貫や予備校などが豊富で環境に勝る割に国立大学が少なく科学大一橋には届かない関東受験生がやや不本意ながらも旧帝大ブランドのある北大に目を向けだすと環境に劣る道内受験生が太刀打ちできなくなっているだけです。東北大もほぼ同じ傾向です。
そして関東出身者の多くは卒業後東京に戻り就職するのも現実です。
確かに北大の入試問題は東大・京大とくらべてひねりが少なく、率直な出題です。といって合格が簡単と言えるほどでもないと思うのですが。問題が易しければ高得点の競争となり、油断できません。理系だったら科学大と北大ではそう難易差が違わない学部も多い。
koha
道外の高校合格者数ベスト5
①東京都立西 22
②長野県立松本深志 17
③埼玉県立浦和 16
③千葉県立船橋 16
⑤兵庫県立神戸 15
いずれも公立の名門校
しかし、こんなこと言うひともいる。
xbj
首都圏、関東圏に住んでいれば自宅から通えるこの程度のレベルの大学なんていくらでもあり、選択肢は多いはず。なのに、わざわざ親の経済的負担をかけてキャンパスが魅力程度の理由で来る意味が自分にはよくわからない。あと、道内学生、自宅から通えて、親の経済的負担も軽減できるこんな立派な大学があるのに、指をくわえて見てるだけでなぜ目指さないのか、また目標にしたのなら、なぜ合格するのに見合った努力をしないのかもよくわからない。
そうかね?学問以外の環境も多感な若い世代には重要でないか。北大は道外の住民にとって「北方の異国情緒」があり、それを魅力というひともかなり多いです。
edc********
アカシア並木、この道(北原白秋)、リラ冷えの街、北大寮歌・都ぞ弥生。全てが詩的・文学的な北大のある街。小生も若かりし頃憧れた学び舎。
chi
俺も高校生のころ北大を考えたことがある。でも東海地方なので親は名大か名市大を勧めるし、冬は厳しそうだし結局名大が苦しくなったので名市大へ進んだけど。旅行で北大のキャンパスへ行ってその素晴らしさに進路の後悔をしたことがある。息子は名大へ進んだけど北大の広大さには及ばない。
gir********
一度の人生ですから、大学の4年間や6年間を大好きな場所で過ごしてみたいと思う気持ちはよく分かります。
私は西日本在住ですが、北大の魅力はキャンパスを訪れた方にしか分からないかもしれませんね。私もあんな素敵な場所で学生時代を過ごしてみたかった…。
***********
キャンパスは申し分ないだろうね。
10代の、ちょっと色気付いて来た頃アイビールックにハマったけど、憧れのアイビーリーグの各学校のキャンパスを彷彿とさせる数少ない学校だった。
ただ卒後の就職の難を言うひともいます。
tos********
北大は旧帝大でもあるし、
実際はそれほど偏差値も高くなく、
旧帝大の中ではダントツに入り易いので、
滑り止めにちょうど良い。
それに北の大地とか札幌にあるとかのイメージもかなり良く多くの受験生を惹きつける。
理系分野は分からないが、
メガバンクや大手商社とかその他大手企業等々で 北大卒ってあまりお目にかかることないんだよね・・・・・・
私が知る範囲で同世代で首都圏から北大文系に行き、都内大手銀行就職もいましたよ。その後どうなったかは知らないけど。
小次郎
札幌市の中心に存在する「エルムの杜」、修学旅行でふと立ち寄って魅せられた高校生は多いです。
そして、厳寒期の受験にまた驚いて…。
みんな4年間の学生生活を満喫して、また全国に散っていきました。
usa********
駅弁ならともかく、旧帝だからね。獣医学部は最難関だろうし、北大ならではの研究も多い。内地から大勢来るのは当然だろうな。北大卒は親せきに多数いるが、みんな有名企業に就職したし。
雲の絶間姫
最難関な上、動物のお医者さん効果でさらに入試が厳しかったころに在籍していた人と一緒に働いていた時期があります。その人の話によると、年によっては医学部より獣医学部の方が入りにくかったとか。
北大獣医学部は獣医系では最難関で、東大理科二類とほぼ同じです。予備校調査によっては北大医学部より獣医学部の方がやや難易度が高い結果が出る年もあります。医学と獣医では卒後進路が大きく異なりますが、研究志向が高いと感じます。昔だとウサギのコールタール発癌を扱った山極勝三郎東京帝大教授の助手を務めた市川厚一、現代だとウイルス研究の第一人者・河岡義裕東大教授(医科学研究所)が北大獣医出身で目立ちます。
最後に卒業関係者から
※※※
後期で子供がお世話になりました。
すっかり北海道が気に入り、就職も北海道。
北大だと道内の就職(公務員系)はかなり有利だよ。
現役世代には減税を!
いいことだと思うよ。県外から北大にいってそのまま北海道ってジュニア世代だけど結構いるよ。
こうやって人口って流動するんだと思う。
人口も淘汰の時代が当然起こってるんだよ。魅力のない県は淘汰される、二番煎じや他の県の猿真似、努力しない県は潰れる、当たり前だと思う。
北大にはクラーク博士の「Boys, be ambitious!」の精神は今も受け継がれているのでしょう。


