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2019年の剱岳滑落事故 〜ADHDはヒトの特性の1つかもしれない

クロ現・私の知らない「私の息子」 ~剱岳山ガールと似た匂いが


先ほどyoutubeを見たら、2019年にあった富山県剱岳滑落事故の紹介があり、思わず見入りました。思ったのは、「死んだ女性は、おそらく子ども時代からこの無鉄砲さが続いていたのだろうな」ということ。


 簡単にその事故を5chからの抜粋で引用します。

北アルプス剱岳で行方不明 横浜の女性会社員(19)遺体で発見

9/12(木) 12:00配信

北アルプスの剱岳一帯で今月8日から行方不明となっていていた神奈川県の19歳の女性が12日朝、遺体で発見されました。遺体で見つかったのは、神奈川県横浜市の19歳の女性会社員で、今月8日、「富山で登山してくる」と言って家を出たまま、行方不明になっていました。

県警山岳警備隊は、女性が剱岳に単独登山したとみて、行方を探していたところ、12日午前9時頃、剱岳の登山ルート、前剱(まえつるぎ)と一服剱(いっぷくつるぎ)の間の岩場で、倒れている女性を発見しました。女性は心肺停止の状態でヘリコプターで搬送されましたが、その後、死亡が確認されました。上市警察署によりますと、女性の体には岩などに打ち付けたと見られる傷があり、警察は女性が登山道からおよそ150メートル滑落したと見ています。

8日の午後4時頃には「女性が剱岳のカニの横ばいを渡っている」という目撃情報があったほか、午後5時頃には、「登頂した」とのメッセージをSNSで家族に送っていて、県警が11日から剱岳一帯を捜索していました。


この午後5時に剱岳山頂に到達したというのが、あまりに無謀すぎるという意見が、あちこちに多数寄せられています。



発見された時の遺体状況はかなりひどかったようです。これは別な登山愛好家のサイトから亡くなった女性のお兄さんの報告の引用です。

昨日の昼から家族と富山の警察署にて遺体の確認に行ってまいりました。

警察の方の話では、恐らく剣岳に登頂したあと、夕暮れの暗さと霧による視界不良の中、経路を間違えて崖の方に進み滑落したのではないかとのことでした。妹の遺体は150m滑落したことで岩場に身体中を打ちつけており損傷が激しく、顔は殆ど原型を留めておらず、包帯でぐるぐる巻きにされ体も毛布で隠され確認出来ない状況でした。

唯一見ることのできた肩の部分には普通なら付かない場所に痣があり壮絶な落下だったのではないかと思います。顔の確認が取れないため、身元の確認はDNA検査をする事になりました。しかし一緒に発見された遺留品には見慣れたスマホのケースや鞄、靴など遺体が妹であることを証明するような物が多数ありました。

その中には防水処置のなされた防寒着や着替え、雨合羽などもあり私の想像よりはちゃんと準備してたのかなと思います。

しかし遺留品は全部発見されたわけではありませんが非常用のビバークやヘッドライト、コンパス、紙地図などは含まれておらず、装備が不足していたことは事実です。

また、妹は以前から一人で遠くに出掛ける事が多く、ボリビアに海外旅行に行ったとき、箱根から音信不通で帰ったときなどの際には、毎回、無計画すぎる、女一人では危険、今回は運が良かっただけ、世の中の怖さを知らなすぎる、そう言い聞かせたつもりだったのですが、もっと強く言い聞かせておけば今回のような事にはならなかったのではないかと兄である私も反省と後悔をしております。

私は妹が山に行くことを知らず、知ったのが9月10日の親からの連絡でありますが、それより前に知ることが出来れば、そんな事も考えてしまいます。

ただ警察の方にも言われましたが、遺体が早期に見つかったこと、遺体に暴行や物が盗まれた形跡がなく事件性はないこと、恐らく即死であり苦しまなかったことは救いであると考えています。

親から連絡を受けてからずっと最悪の場合を覚悟していましたが、低体温や飢え、水分不足などで苦しむことなく本人も何が起こったか分からぬうちに終わったことは良かったと考えています。今回の事故は無計画さと準備不足に起因するものであります。

どうか今回の妹の事故でこのような悲惨な最期を迎える方が居なくなるよう、私や私達家族と同じ思いをする方が居なくなるよう、妹の事故が何かの教訓になることが今の私の願いです。

youtubeを見ると、彼女が南米のボリビアを旅行した時現地で会った女性とおぼしきひとの感想も最後にありました。その原文も5chで見られます。I.Ch.さんというのが、この方(今回剱岳で滑落死した)のイニシャルです。

おとといの夜、特に何も考えないでいつのものように、ツイッターを見ていました。

そしたら、誰かのリツイートした、「妹が山で行方不明になった」という旨のツイートがあって、へえ、と付属されていた写真を開きました。

本当に、心臓が止まるかと思うくらいびっくりしました。

いやだ、信じたくない、という気持ちと、でも、どこからどう見てもその写真が、私の知ってるちひろちゃんだという確信と。心がざわざわしました。

だって、卒業式の写真にボリビアの踊りの帽子が写ってる子なんて、いないでしょ。

嘘でしょ!って思いながらも、お兄さんのツイッターを開いたら、

遺体で見つかったという内容のツイートもすでにされていて、

本当に本当にショックでした。

I.Ch.ちゃんと出会ったのは、今年の2月。

ボリビアのラパスで。その日の夜のハポナンデスのコンサートのビラをプラサで配っていた時、たまたま遭遇して「日本人の方ですか?」と声をかけたのが始まりでした。

その時はまだ高校生だったI.Ch.ちゃんは、一人でウユニ塩湖を見るために、卒業旅行をしていました 。最初こそは、その計画性のなさに大丈夫かなあと心配にも思ったけれど

一人で街に出かけて、さらっと家に帰って来ていたり、

ウユニ塩湖まで電車でちゃんと到着してたり、

ウユニに着いたら、なんか友達作ってたり、すごい勇気だなって思って、この子はまあなんか大丈夫なんだろうなって勝手に思ってました。

一緒にカレーを作ったり、観光したり、そんな思い出が懐かしいです。

私がペルーに行っている間に、別行動していたちひろちゃんが、大家さんがいいって言ってた!ってことで、知らぬ間に私の部屋で暮らしてて、先に確認とってよ!ってちょっと怒ったり、そしたら、ごめんねってクッキーをくれたり、そんなこともあったね。

あの時怒ってごめんね、って今はもう伝えられないなんてずるいよね。

高校卒業したら何するの~?って聞いた時は

「え、わかんない!ニートかな!」って笑ってて

「でも、ひよこ鑑定士の資格取りたいから学校に行くかも」って話は忘れられません。

だから、19歳会社員って表されたニュースを見て、

全然実感がわきませんでした。

いつの間に!就職してたんだね。

ひよこ鑑定士やめたんかな。笑

私より若くて、でも私より断然勇気があって

無鉄砲で、破天荒で、やりたいことに一直線で、キラキラしてて

そんなI.Ch.ちゃんのいいところが、悪い風に出てしまったんだなと思うと

残念でなりません。確かに、ボリビアにリュックひとつでノープランで来るのも危ないし

彼女が直さなきゃいけなかったところ、知るべきだったことは確かにあったんだと思うけど

でもそれでも、神様も意地悪すぎる。


もっと小さい失敗を重ねて学んでいってほしかった。


〜後略

一読して思うのは、ADHDです。行動の計画性のなさ、思い立ったらすぐ実行せずにはいられない衝動性。周囲のひとが善意で見守っていたのがせめてもの救いですが、遅かれ早かれ似たような結末を迎えることになったでしょう。
もっと小さい失敗を重ねて学んでいってほしかった。
これが痛切に響きます。


5chでも同じような見解が書かれています。

「憶測や推測で死者を冒涜するな」は一見もっともらしい意見ですが、この事例は強烈にその可能性を示唆しています。twitterにはこんなコメントもありました。


このような多動性障害の実情を知らない一般人は、かなり多そうです。それは今回の女性の家族ですらそうなのでしょうが、単に「活発な」とか「行動力がある」とか「冒険心に富んだ」では済ませられないリスクレベルです。しかし、一般にADHDを含む発達障害にはさまざまなレベルがあり、健常人との境界はグレーです。300万年前人類が東アフリカで誕生してから世界に拡散していく過程には、まさにこのADHDを司る遺伝子の働きがあったのでないかと、私は考えます。しかし、その拡散は数え切れないくらいの失敗とひとの死の上に、なされたことでしょう。