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批判相次ぐ慶應義塾長 〜国立大の学費増額を提言


最初に「まいどなニュース」って、何かな?関西系の柔らかいメディアだそうですが、何かよくわからんな。こんな記事を載せています。

「庶民の状況分かってるのか」と批判相次ぐ 慶應義塾長が国立大の学費増額を提言「年55万→150万に」 文科省の会合で


文部科学省・中央教育審議会大学分科会の「高等教育の在り方に関する特別部会」が3月下旬に開かれた。その中で伊藤公平委員(慶應義塾長=学校法人慶應義塾理事長・慶應義塾大学長)が発表した国公立大の学費値上げに関する提案について、SNSでさまざまな声が上がっている。

伊藤氏は「国公私立大学の設置形態に関わらず、大学教育の質を上げていくためには公平な競争環境を整えることが必要」とし、国公立大学の学納金(学費)を年150万円程度、現状の3倍近くに引き上げることを提言した。「このことで一部の私立大学では経営努力により、国立より低水準の学納金設定で公平な競争に参加できる」とし、奨学金制度や貸与制度についても公私大共通の土壌で整備する必要性を訴えた。

ふ、ついに出たか。

伊藤氏の提案内容は今月中旬ごろからXで拡散され始めたが、批判的な声が多数を占めた。


「現状でも家庭状況による教育格差が問題になっているのに、ますます広がってしまう」

「一般庶民の経済状況を分かった上で言ってるのか」

「若者が高等教育を受けるメリットが考慮されておらず、大学経営の観点に終始している」

「私学の経営者目線の提案としては至極まっとうではないか」


などさまざまな声があった。

こりゃ袋だたきだわな。まいどなはさらに伊藤公平氏のこんな経歴にも触れて、一般民衆を焚きつけております!

慶應義塾の公式ホームページや過去のインタビュー記事などによると、伊藤氏は幼稚舎から慶應義塾に通い、慶應大卒業後にカリフォルニア大学バークレー校で博士号を取得。理工学部教授や同学部長などを経て、2021年から慶應義塾長を務める。

燃料投下!一気に煽られてボンボン炎上しますね、きっと!早速ヤフコメをみます。

sugita********1日前


「庶民の状況」がわかっていないのは、むしろ慶應義塾長のほうではないか。

「幼稚舎から慶應義塾に通い、慶應大卒業後にカリフォルニア大学バークレー校で博士号を取得。理工学部教授や同学部長などを経て、2021年から慶應義塾長を務めている」ことから、恵まれた環境にあったことが分かる。

だから、我々庶民がどれだけ苦しんでいるのか、わかるはずもない。

多くの普通の大学生は、大学に通うために、奨学金をかりて、その返済にずっと苦労し続けている。

また、親も子どものために莫大な資金をつぎ込まざるをえない。

日本全体として、大学の学費を大幅に下げることことが重要ではないか。

その先陣をきって、慶應義塾大学が学費を下げることにすればよい。

won********1日前


3倍どころか3分の1でも良いと思っているくらいなのに何を言うのだろうか。

今でも私学の学費に近づけるべく少しずつ国公立の学費が上げられているが、それは異常なことだと思っているのに。

国公立大と私大で同条件で競争できると思っている方がどうかしている。

そもそも国公立と私立では設置の目的も意義も違う。

私大は私大間で競争をすればよい。

経営努力をしていると言うが、その経営努力で立ち行かなくなるのであればその大学は大学運営の場から去れば良いのだ。

それが民間の競争原理で、且つあくまでも民間の競争原理だ。

国公立を民間の競争原理に巻き込むな。

おーいお茶濃い味1日前


そもそも、世界大学ランキングで慶應って会津大学より下で、早稲田も岡山大学より下なのな私大に税金使うのって無駄じゃないかな?

遊園地おぼっちゃま大学に税金使うより、地方の目立たないけど優秀な国公立大学に税金使った方が地方の優秀な学生も拾えるし、地方創生の力になるだろ

tro********12時間前


慶應三田会というのは閉ざされた世界でちょっとした選民思想の宗教に似ています。物心ついた頃から慶應義塾の正義を洗脳されて育ちます。

外の世界の人間から見たら理不尽極まりないブルジョワ理論を何の疑問もなく受け入れてしまいます。

koy*****1日前


前学長の清家さんもそうですが、目立ちたいだけの人間なのでしょう。理工出身なのですから国立の学費を150万円にしたら、どのような結果になるか社会的影響を理詰めで予測できるはずです。結婚しない人間が増えるだけです。

まずは、慶応の学費を米国並みの400万円にしてみなさいよ。面白い結果になりますよ

ケイオーの横暴、許せねぇ!金持ちが庶民を踏みにじりやがって、チキショー!いとうこうへい、氏ね!!
でしょうか。やれやれ。一般人は伊藤公平氏の提言が、彼一個人の考えだけで出たと思っているようです。全然違います。これは財務省、そしてその前の大蔵省の時代から官僚達が虎視眈々と狙っている政策なのですよ。大蔵省に始まってザイム真理教の信徒たちは50年近く前から、国立大学の学費値上げを画策しています。これは同級生で某省キャリアに進んだ友人から聞いたので、間違いありません。


1 国立大学の授業料を三倍に上げる(1980年当時年20万円)
2 学部ごとに授業料を上げる。理系学部に関しては大幅な増額


こういう感じでした。1はこの40年間ほどでまあまあ達成されたのかな。しかしそれで十分なんて、さらさら思ってないはずです。ようやく東工大、医科歯科、一橋大など首都圏を中心にに一部の国立大学で授業料値上げが成されていますが、20%ルールに縛られて大幅な増額ができません。財務省は賃金さえ上がれば、ただちにもっと上げたいでしょう。

しかも、2はまだまったく実施されてない。理系学部でも特に医学部のような金がかかる医療系学部には、もっと受益者負担をさせたいのが官僚たちの本音です。伊藤公平氏に提案させて突破口を開こうとしているのでしょう。


再びまいどな。

この特別部会では、文部科学大臣から中央教育審議会(中教審)に諮問された内容を議論。毎回2名ほどの委員が提案内容を発表しており、4回目となる前回の会合で伊藤氏が発表を行った。


文部科学省の担当者は「委員の先生方に色々とご議論いただいているところで、その中の一つとして前回は伊藤塾長からご発表いただいたということ」と、あくまで提案が議論の俎上に上がった段階であるとした。その上で「そもそも国立大学の果たす機能、就学支援制度や(大学の)運営費交付金との関係など、考えなければならないことがたくさんある事柄ですので、現時点でこの内容がひとり歩きするのは我々も本意ではありませんし、伊藤塾長も同じかと思います」とした。

よく言うな文科省。おまえらの背後にいる財務省に操られているくせに。省庁の審議会なんて官僚が聞きたい提言を受ける場で、基本提灯持ちみたいな発言しか出ません。伊藤公平氏はこんな損な役回りを引き受けて、慶應にはなにか見返りがあるのでしょうか?何もないなら、西北にあるもう一つの私学の雄の大学にこんな委員任せておけばよかったのに!(まあ、官僚に委員を指名されたら私学は断れんけどね)


 財務省はもうとっくのとうに国立大学の締め上げを始めており、国立大学法人化以降後運営交付金を大幅に削減して大学運営がにっちもさっちもいかない状況を創り上げています。今国立大学や国立の学術機関で続々とおこなわれているクラウドファンディングは、その状況を如実に表しています。

 「金沢大学生の一人ひとりが安心して使えるトイレを少しでも増やしたい」


 金沢大は、CFの専用サイト(https://readyfor.jp/projects/kanazawa-u-toilet別ウインドウで開きます)で、こんな呼びかけで寄付の募集を始めた。目標金額は300万円。本来は1千万円が必要だが、募集期間の60日間に目標金額に達しないと受け取ることができないため、低く設定したという。29日現在で139万1千円が集まっている。


 一方、SNSでは、「トイレ改修にクラファンって…どんだけお金ないのよ…」「北陸では国立トップクラス大学だと思ってたけど、トイレのクラウドファンディング…」といった批判的な指摘も目立つ。担当する金沢大基金・学友支援室の松村典彦室長は「SNS上の指摘は承知済み」としつつ、「この現状を知ってもらうため」と胸の内を明かす。

東京藝術大学、経営難でやばい?「ピアノ2台撤去」が物議、予算削減効果はある?


日本で唯一の国立総合芸術大学として名を馳せる東京藝術大学に激震が走った。2月2日、同大学の学生がTwitter上に「藝大(編注:東京芸術大学の通称)、本当にやばいかもしれない」とのつぶやきと共に、一つの画像を投稿した。そこには「練習室ピアノ撤去について」と題し、「大学の予算削減のため、(中略)2部屋のピアノを撤去することとなりました」との告知文がある。


 この投稿は瞬く間に拡散され、「東京芸大はピアノを減らさなければならないほど経済的に危ないのか」などと危惧する声がSNS上にあふれた。さらには、東京芸術大学教職員組合書記長と名乗る方が「初めてピアノ撤去知りました。組合としても出来ることを考えます」とリプライを送るなど、大学内にも動揺が走る様子がうかがえた。

「国立大学、クラウドファンディング」で検索すると、出るわ出るわ。もうどこの国立大学も金欠で、にっちもさっちもいかない状況がわかります。



一般人は、もっと官僚達が国立大学に強要しようとしている凄まじい圧力を知るべきでしょう。それと、官僚たちの多くが国立大教信者のみなさまが崇める国立大学のトップ、東京大学の出身であることもね。

日大元副学長が医師法違反か 〜相変わらずガバナンスがない2

日大元副学長が医師法違反か 〜相変わらずガバナンスがない1
林日大理事長を提訴する沢田副学長 〜いい加減にしろ!(1)


高山忠利氏については、謝罪会見の写真もありました。日大医学部長の時代です。BuzzFeedの2018年の記事です。

日大医学部の不正入試、裏には同窓会の存在 医学部長が語った「私学の実態」の意味とは

髙山学部長は「通常の方法ではないと思った」「後ろめたさがあった」と述べた。


日本大学医学部は12月12日午後4時から記者会見し、過去2年間で医学部卒業生の親族10人を不当に優遇し、入学させていたと発表し、謝罪した。


一連の医学部不正入試に関する文科省の調査で、不適切であると指摘を受けたという。


髙山忠利・医学部長は会見で、「高い公平性、透明性が求められる教育機関の入学試験に置いて不適切な事案との指摘をうけたことは受験生、在校生をはじめ、社会の皆様の信頼を損なうものであり、心からお詫び申し上げる」と謝罪した。

「卒業生の親族」を追加合格で優遇


日大医学部によると、一般入試では約3500名が受験。1次試験(学科試験)は490名が通過し、2次試験(面接・調査書・小論文・適性試験)で100名の正規合格者を決定する。


加えて、1次追加合格者を上位30名程度を順次選定するという。


その上で、「事務的な時間的制約を考慮」し、入試管理委員長(学部長)・入試実行委員長・事務局長の3人で2次追加合格予定者を選定。後日、教授会で承認を得るプロセスだった。


このうち2次追加合格予定者の選定において、医学部卒業生の親族を過去2年間では10名を不当に優遇し、合格させていた。うち、2018年は2名、2017年では8名だった。


卒業生の親族が優遇されたことで不合格となった10人については、本人の意向を確認した上で、入学を希望する場合は来年度の合格者として扱うという。


高山氏は教育広報社のサイトで自らの日大医学部入学の経緯を語っています。

そもそも高山教授が医師を志した理由は、父の強い勧めによると言う。「『将来、医者になって開業すれば、金に困らないぞ』と擦り込まれて育ちましたから(笑)」

 その昔、医師になりたくて勉強に励んでいた父。経済的な理由で叶わなかった夢を息子へと託した。

 高校は医学部のある日本大学の附属校に入学(註 日大二高)。バスケットボールと勉強に励み、父の願い通り、日本大学医学部に推薦入学。「いわゆる受験勉強というものをしたことがないんですよ」と謙遜するが、成績は入学金免除のトップ成績。父には「安かったな」と喜ばれたという。1974年のことである。

現在日大の附属高から大学への進学には、進学共通テスト(日本大学付属高等学校等統一テスト)を受験して成績を出す必要があります。当時はどうだったか知りませんが、特待生となるそれなりの成績を出したのでしょう。

髙山学部長は、今回の背景を説明する上で、「私学の実態」という言葉を使った。


大学受験において、受験生は合格する可能性が高い私立大学を「滑り止め」として受験し、本命でありうながら倍率が高い国公立大学とする例が多い。


髙山学部長も「3月になると国立の入試があるので、(合格者の)半分以上が抜けてしまう」「(卒業生の親族は)入学意識が高く、大学付属病院や関連病院の維持・発展に資する可能性が高い」と説明。


入学する人数を定員に近づけるために、入学する可能性が高い卒業生の親族を優遇していた背景が浮き彫りになった形だ。

同窓会から「受験者リスト」が提供されていた


受験者の中から、大学側はどうやって医学部卒業生の親族を判別していたのか。その背景には、医学部同窓会の存在があったという。


髙山学部長の説明によると、医学部卒業生は自らの親族が受験をする場合、非公式な形で同窓会にその旨を伝えていたという。


これを同窓会がリスト化。医学部側に提供していた。年度によって差はあるが、20名前後だったという。


髙山学部長は、「(追加合格者の)選抜前にバイアスが入ることになる」「(リスト作成段階で、縁故が)介在する可能性があった」「通常の方法ではないと思った」と述べ、不適切な選抜方法であったことを認めた。


一方で、縁故を利用した選抜方法であることから「裏口入学」ではないかと問われると、髙山学部長は「裏口入学の定義が定まっているかどうかはわからないが、私どもは誰も(裏口入学だとは)考えていない」と気色ばんだ。

高山氏は言います。

髙山学部長は「素点としては、正規の合格者と5点も差はない」「合格から遠い方をあげている(合格させた)わけではなくで、ボーダーラインの方をあげているので、学力的には担保されていると思う」と釈明した。

としており、もちろん学科試験などの入試成績は考慮していたと思いますが、気色ばむことはないでしょう。

髙山学部長は以下のように説明した。


「私が学部長を拝命した3年前の時点で、その前からこういうことが行われていた。どこまで遡れるかはわからない」


「(学部長に就いた)3年前に初めて知ったときは、私学の裁量のうちかと思ったが、少なくとも文科大臣から不適切だと指摘され、(よくないことだと)認識した」


「こういう方法があるということを、学部長、次長含めて上のものから口頭で受け継いだ」


一方で、同級生の親族を入試で優遇していた事実は、意思決定機関である教授会には報告していなかったという。


これについて髙山学部長は「言いにくかった」「後ろめたさがあった」とし、今後は同窓会からのリストは「一切受け取らない」と明言した。


今回のカルテ不記載の麻薬投与の件は医学部不正入試とは直接関係しませんが、ガバナンスに関しての意識が同じように問われています。高山氏が今後も沈黙を保つなら、上の反省は衷心からのものではない、その場しのぎの言と受け取るひとが多いと思います。

日大元副学長が医師法違反か 〜相変わらずガバナンスがない1

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林日大理事長を提訴する沢田副学長 〜いい加減にしろ!(1)


読売新聞の記事です。

日大元副学長が医師法違反か…カルテ記載せずモルヒネ処方、特別調査委認定

2024/04/18


日本大学の特別調査委員会が、田中英寿・元理事長(1月死去)への薬の処方を巡り、主治医だった元副学長の男性(68)について「医師法違反の可能性が高い」と認定していたことがわかった。医療用麻薬のモルヒネを含む痛み止めを処方していたが、医師法で義務づけられたカルテへの記載がなかったという。

田中英寿元理事長は数々の不法行為を日大でおこない(脱税、暴力団との交際など)、脱税に関しては有罪となった人物です。功労もあったと言われますが、不正行為の方が遙かに多く悪を成した人物です。wikiによると

2024年1月13日4時、東京都内の病院で死去した[4][9]。77歳没[7]。体調を崩し年末より入院しており[7]、一部メディアの記事では肺の病気、又はがんで闘病していたとされる

となっていますが、はっきりした死因は示されていません。今回の読売の報道によると、

最終報告書や関係者の話によると、田中氏は18年頃に千葉県内の病院で直腸がんの手術を受け、東京・杉並の自宅兼ちゃんこ料理店で療養。「日大医学部付属板橋病院」(東京)で受診することもあった。

となっており、おそらく直腸癌の肺転移による呼吸不全で亡くなったのでないかと思います。モルヒネは癌性疼痛のための鎮痛剤としての処方と考えますが、麻薬として厳重に取り扱う必要があります。

副学長で同病院に勤務していた男性は21年8月~22年4月に計7回、医師3人にモルヒネを含む「オプソ内服液」などの処方箋の作成を指示。そのうえで、事務長らに薬局で薬を入手させ、田中氏に届けさせていたとみられる。男性は22年に副学長を退任した。


 この7回分の処方箋について、医師3人はいずれも診療を行わずに作成していた。3人は「元副学長が診察し、薬の処方が必要だと判断したと思っていた」などと説明した。


 だが、調査委が院内の電子カルテシステムを解析したところ、田中氏に薬を処方するための診療が行われた記録は、一切なかった。元副学長はヒアリングを拒否し、書面で診療の有無を尋ねても守秘義務を理由に回答しなかったという。

これは守秘義務とは関係ないことでしょう。診療記録がないと言われたら、診療したのかしなかったのかはっきり答えるべきです。

調査委は最終報告書で、処方のための記録が電子カルテに残っておらず、元副学長について医師法違反の可能性が高いと指摘。「厳格に管理すべき医療用麻薬が処方されていた点からも悪質性は高い」とした。


 取材に対し、日大は「監督官庁と協議し、回答を待つよう言われている」として、調査委の指摘内容について答えなかった。元副学長に対しては文書などでコメントを求めたが、17日までに回答はなかった。

きわめて尊大な態度です。この副学長とは一体だれか?調べたら、すぐわかりました。高山忠利氏です。wikiから引用します。

高山 忠利(たかやま ただとし、本名:髙山 忠利、1955年11月29日[1] - )は、日本の医学者、医師。専門は、消化器外科学・肝胆膵外科学。学位は、医学博士。


元日本大学専任副学長、元日本大学医学部長、元日本大学医学部外科学系消化器外科学分野主任教授。

経歴は以下です。

1974年3月 - 日本大学第二高等学校卒業

1980年3月 - 日本大学医学部卒業[3]

1984年3月 - 日本大学大学院医学研究科修了[3][4]

1987年6月 - 国立がんセンター中央病院外科チーフレジデント[3]

〜中略

1995年4月 - 東京大学医学部第二外科講師[3]

1996年11月 - 東京大学医学部第二外科助教授[3]

1997年4月 - 東京大学大学院医学系研究科肝胆膵移植外科助教授[3]

2001年4月 - 日本大学医学部外科学講座外科3部門主任教授、日本大学医学部附属板橋病院外科3部長[3]

〜中略

2020年9月 - 日本大学専任副学長・医学部長、日本大学医学部外科学系消化器外科学分野主任教授、日本大学医学部附属板橋病院消化器外科部長[6]

2020年10月 - 日本大学医学部長を退任

2021年3月 - 日本大学を定年退職[7]。

2021年4月 - 日本大学専任副学長、日本大学総合科学研究所教授[8]

2022年7月 - 日本大学専任副学長を退任

この中で目を引くのが、高山氏が東大第二外科で助教授を務めていることです。東大医学部の中でも移植外科など花形領域を手がける同科には東大生え抜きが多く、他学それも日大のような私立大出身者はきわめて例外的だと思います。どういう経緯なのか興味を持ちました。
医学部教育情報マガジンを手がける「教育広報社」のサイトに、高山氏のインタビューがありました。

卒業後は外科医として開業することを決めていたため、大学院へと進み学位を取得した。父も息子が開業するためのビルを建てていた。1階が長男である高山教授の外科医院、2階が弟の歯科クリニック、3階から上は弟夫婦、高山教授夫婦、両親の住居という人生設計図を描いていたという。

 しかし、大学院で腫瘍免疫学の基礎研究に取り組んだ経験からがん治療に興味を持ち、学位取得後の1984年、国立がんセンターに半年間の臨床研修に参加することに。父には「開業前に少しだけ猶予期間をくれ」と告げての研修参加だった。そこで、件の幕内先生に出会ったのだ。

「『血が出るから触るな』と言われていた肝臓がんの手術が、ここでは当たり前のようにルーチンワークとして行われている。患者さんも治って帰っていく。カルチャーショックというか、『ここは世界有数のレベルだ』と。痺れましたね」

 何より幕内先生の手技に魅了された。時は幕内術式と呼ばれる肝臓を8つの区域に分け、がんができた区域だけを取り除く「系統的区域切除」が開発された頃。ひっきりなしに肝臓がんの患者さんがやってくる。

「とにかくここで勉強させてもらおう」。しかし、当時、国立がんセンターの正規のレジデ

ント枠は3人。他にも20人ほど研修医が居たが、全国から志願して集まった“無給”の半年間限定の研修医で、高山教授もその一人だった。従って、研修期間を終えた後は日大に戻った。そろそろ開業しようかと思っていた頃、幕内教授から電話が掛かってきた。「がんセンターでチーフレジデント制を始めるから来ないか?」という。「行きます」 即断即決が信条だ。

なるほど、国立がんセンターで幕内雅俊氏に出会ったのか。幕内雅俊氏は医学界では有名な「幕内三兄弟」の二番目で、その後東大第二外科学の教授となり肝臓外科学の発展にも大きな貢献がありました。

国立がんセンターに戻った高山教授は、幕内先生の手技を習得すべく、365日ほぼ休みなく働いた。師は厳しく、手取り足取り教えない。盗むしかない。術場に立たせてもらい、師の一挙手一投足を目に焼き付けた。2年の予定が4年になり、レジデントからスタッフドクターになった。

〜中略

その後、東大に移った幕内教授に再び呼ばれ、肝胆膵移植外科の助教授に就任する。

 「さすがにこのときは、父も『開業しろ』とは言わなくなりましたね(笑)」自分がなりたかった医師となり、世界的な功績を上げた息子に、父は十分に満足したのかもしれない。

2001年から母校日大の教授として消化器外科の最前線に立つ高山教授だが、当時は「日大で肝臓外科」というイメージは薄かった。しかし、緻密で難易度の高い高山術式が評判を呼び、肝胆膵がんの手術件数は着実に増え、現在、全国トップの年間300症例を超える。

外科医としての実績はすごいものがあります。最後に最近の外科医不足とからめて、

「職業として見ても、外科医は魅力的な仕事だと思いますよ。頑張れば頑張った分だけのやりがいを得ることができます。ただし、それを得るために必要なのは医学の知識ではなく、むしろ“心”です。医学の勉強は根性さえあれば、誰でもできます。求められるのは患者さんの想いに応えられる熱い心。だって、患者さんは僕らに命を預けるわけですから」

と結んでいます。


 高山氏が外科医として精進したのは事実だと思います。しかし、上記の無分別な行動はきわめて印象が悪いです。まさに古い昭和の親分子分的な発想で行動しており、如何に日大医学部の教授就任にあたって、田中英寿元理事長に多大な恩義を感じていたとはいえ、ガバナンスの欠如した姿勢です。医師向けサイトでは「高山氏は田中元理事長が残した派閥で日大学長就任をもくろんでいるから忖度した」と言われているが、まさかですよね??


読売の記事で

大学運営に詳しい八田進二・青山学院大名誉教授は「多くの命を預かる大学病院で、田中氏を巡って不適切な行為が常態化していたことになる。大学内でガバナンス(組織統治)不全が起こっていたことを示す証左だ」と話した。

と厳しく糾弾されています。しかし、高山氏はその批判が理解できないかもしれない。早く林真理子理事長の下に、日大の運営の透明性が確立することを願うばかりです。