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「不適切にもほどがある!」 〜ほんのり昭和テイストで草

封印されたウルトラセブン 〜スペル星人は被爆者侮辱なのか?


TBSで新しく始まったドラマ「不適切にもほどがある!」、予告からして相当おもしろそうに感じました。実際に見て、期待以上におもしろかった!が、言いたいこともあります。


 第一話の冒頭、いきなり
この作品には不適切な台詞や喫煙シーンが含まれていますが、時代による言語表現や文化・風俗の変遷を描く本ドラマの特性に鑑み、1986年当時の表現をあえて使用して放送します
 で始まります。ほほー、何か放送禁止用語を口走るのか!


 どこか東京下町の区立六中で体育教師をする、阿部サダヲ演じる「地獄の小川」。野球部練習指導中に「お前、キンタマついてんのか?」とか叫んで下品な上に、ケツバットとかで生徒に愛のムチ!最初から爆走だな、小川!


 しかし、実際はこんなもんじゃなかった。自分の中学時代の体育教師なんて、生徒を殴る蹴るなんて当たり前!だいたい生徒も大概なもので、トイレを壊すわ煙草を吸うわ、弱い者を陰で殴る蹴る。昭和後半当時の公立中はもう校内暴力で大荒れでしたね。後輩がウンコ座りするセンパイに花束を渡す「卒業式、お疲れサンです!」の風景など、のどかなものです。

しかも、うちの体育教師は保健体育の授業で「ストリップならXXがいいです。XXで女はアソコまで全開ですよ、グヘヘへ!」と、いやーエロネタも言うわ言うわ(こういう話の時だけ「です、ます」でしゃべるのも気味悪くて恐かった)。「地獄の小川」が「娘がちょめちょめしてしまう!」と叫ぶ程度なんて、可愛いもんだわ!私など体育の授業で腕立て伏せを繰り返されて腰が落ちて来たら、股間に靴先を入れられて持ち上げられましたわ!こんなんでもうちの体育教師たちはFラン私大出身じゃなくて、国立大教育学部卒でしたよ、2人とも違う大学だが(国立大神話に毒されるアホな地方民には、声を大にして言いたい!ドンドン!)。もっと生徒を考えて真面目に指導しようとした数学の先生など、この暴力体育教師に恫喝されていました。体育教師は駅伝キチガイで、サッカー部とか陸上部とかなんとか関係なく脚が速い生徒たちを強制的に集めて、駅伝選手として夏も冬も特訓して駅伝レースに出る。そういえば小学校時代は鼓笛隊キチガイの音楽教師が全生徒を鼓笛隊を編成して、夏も冬も放課後も毎日練習だったな。あの頃、小中の生徒の人権なんて学校ではないに等しかった。


 あと思ったのは、喫煙の多さ。阿部サダヲ演じる中学教師「地獄の小川」が吸うわ吸うわ。タイムスリップして令和の現代のバス走行で、小川がすぱすぱ煙草を吸うのを見て唖然とする他の乗客達。そういえばバスにも電車にも煙草の吸い殻入れが座席後ろとか窓の下に、普通にありました。駅ホームも吸い殻入れが柱ごとに掛けてあって、何処でも吸い放題。

小学校時代、母親と妹と東海道線に乗った時、当時2歳だった妹がぐずって大泣き。そしたら同じボックス席で隣に座って「空手入門」を読んでいた大学生の若者が、怒って手に持った「空手入門」をバンバンやる。そしてやおら煙草を取り出し、火を付けた煙草を思い切りスパスパ!いやー、なんか黒めがねかけたこの学生に煙草の火を押し付けられそうで怖かったわあ。


  自分にも「昭和の暗黒時代」があったことを、久しぶりに思い出したわ。「不適切にもほどがある!」はまだまだ甘い。もっと暴走、爆走してほしいわ。あ、その意味じゃ最後のミュージカル仕立ての「話し合いましょう」は、いやここでこれ入れるかね?ちょうどこのドラマの前にNHKの「チコちゃんに叱られる」で、「ミュージカルでなんで急に歌い出すの?」のお題で劇中劇のミュージカル「チャーハンへの愛」を演じていて、なんか呼応してましたね!最後に阿部サダヲが「話し合わないなら、拳と拳で殴り合えばいい」と歌うのを聞いて、すっきりしました。それでも、昭和当時のワイルドな社会を知る自分には相当にマイルドな表現に感じますがね。今の社会は「ハラスメント」に蹂躙されています。「言われた側がハラスメントと思えば、それでハラスメントは決まり」ですから、上司や教員たちは部下や学生からいつ何時訴えられるかわからず、ビクビクそわそわ。これ正常なのかね?昭和も正常と思えないけど、令和も異常。もう飽き飽きする思いの大人に、このドラマはどういう展開を見せてくれるでしょうか?「あのツルッとした薄いヤツ」が重要な小道具となる予感。