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歌舞伎町の男児転落死、勾留中の母親死亡 〜とうとう死んだか

今朝の読売ネットニュースです。

東京都新宿区歌舞伎町で昨年12月に長男(9)をホテルから転落死させたとして殺人罪などで起訴された女(47)が29日朝、勾留先の警視庁東京湾岸署内の留置場で倒れているのが見つかり、搬送先の病院で死亡したことが捜査関係者への取材でわかった。口にちり紙とみられる異物が入っていたほか、枕元に自ら命を絶つという趣旨のメモがあり、警視庁は自殺を図ったとみて調べている。

ネットで追える経過はこうなっています。去年12月の長男突き落とし殺害事件については、文春からの引用です。

「3人で順番に飛び降りるつもりだった」…なぜ47歳の母親は9歳の息子を23階から突き落としたのか

小学3年生の男児が約75メートルの高さから落下


 近隣の駐車場で夜勤をしていた男性が振り返る。「パーンと、すごく大きな音がして……。ああ、誰か落ちたなと。直後、目の前にある歌舞伎町交番から警察官が一斉に飛び出してきて、ホテルの上の方を見上げていました」


 その視線の先、ホテル高層階の非常階段で人影が動いた。警察官が駆け付けると、23階の非常ドア付近で取り乱し、泣きじゃくる母親(47)と、小学1年生の女児(7)の姿。約75メートルの高さから落下したのは、小学3年生の男児(9)だった――。母親は「3人で順番に飛び降りるつもりだった」


「男児は即死。身柄を確保された際、母親は錯乱状態だった。母親が非常階段の手摺り部分に男児を座らせ、殺意を持って突き落としたと認めたため、殺人容疑で逮捕した」(捜査関係者)


 現場は2015年に開業した地上28階、高さ90.5メートルの高層タワーホテル。大浴場を完備した最上階からは、新宿副都心の街並みを一望できる。


「非常階段の外に面した側にはネットが張られていたが、男児を突き落とした箇所は破られていた。その場には母親が脱いだブーツが揃えて置かれてあった。母親は『3人で順番に飛び降りるつもりだった』と話しており、無理心中を図ろうとしていたようだ」(同前)「あのホテルは、今や自殺の名所みたいになってるんです」


 神奈川県川崎市に暮らしていた母子は、母親の夫を含む4人家族。だが、事件前日の28日、夫が仕事に行っている間に、無職の母親が2人の子供を連れて家を出たのだった。3人が歌舞伎町のホテルにチェックインしたのは、同日夕方5時半頃。宿泊した部屋が17階だったため、当日朝は、わざわざ階上の23階へ移動したことになる。

「あのホテルは、今や自殺の名所みたいになってるんです」(歌舞伎町の住人)

実は、このホテルでは昨年5月にも、連続して投身自殺が起きているのだ。

「最初は18歳の男と14歳の女子中学生の2人。その1週間後に、今度は19歳の男が飛び降りた。どちらも23階か24階あたりからでした。今回の母親も、知っていて場所を選んだのかなと」(同前)いずれにせよ、母親の手にかかって男児の命が失われた現実は変わらない。それも幼い妹の目の前で――。


母親には精神疾患の「双極性障害」が

「母親には精神疾患の『双極性障害』があった。精神障害者手帳を持ち、等級は日常生活に著しい制限が必要な2級。心中しようとした動機面の供述にも混乱がみられ、刑事責任能力の有無を慎重に調べることになる」(前出・捜査関係者)


 年が明け、男児が落命した路面の片隅には、一束の花と菓子が供えられていた。だが、ほとんどの通行人は、ここで起きた悲劇に気づくことなく通り過ぎていく。やがてホームレスらしき男性が現れ、現場の供え物を物色すると、手を合わせもせず、菓子を持って雑踏に消えていった。

 私は精神科医でないので、うつ状態のひとがなぜ自分の子どもを道連れに自殺しようとするのか、その心理がよくわかりません。「自分が死んだら、残されたこどもが可哀想だから」はこういう行為をする人物が、よく発する言い訳です。あなたが死んだら、なぜ子どもが可哀想なのですか?あなたがいなくて寂しがるから?そうかもしれませんが、なぜあなたがそれを心配する?そうじゃなくて、あなたが自分一人で死ぬのが怖いからじゃないんですか?


 再び読売に戻ると、この時の殺害事件で、一昨年に起こしていた無理心中未遂事件のことが触れられています。

歌舞伎町の男児転落死で逮捕の母親、昨夏にも子供2人に睡眠薬のませ殺害企てたか

東京都新宿区歌舞伎町で昨年12月29日、長男(9)をホテルから転落死させたとして殺人容疑で逮捕された川崎市の無職の母親(47)が昨夏、長男と長女(7)の2人を殺害しようとしていた疑いが強まったとして、警視庁新宿署は20日、母親を2人への殺人未遂容疑で再逮捕したと発表した。再逮捕は18日。

警視庁発表によると、母親は昨年8月5日午後1~3時頃、自宅近くの駐車場にとめた軽乗用車内で、2人に睡眠薬を飲ませて意識をもうろうとさせ、熱中症で殺害しようとした疑い。調べに対し、黙秘している。

 気温33度で、母親は運転席に乗って窓を閉め、2人を約2時間閉じ込めたという。自力で車外に出た男児に気づいた人が通報し、3人とも無事だった。無理心中を図ったとみられる。

駐車場の管理会社の社員が、自力で脱出した長男を駐車場内で発見。長女も近くで泣いており、母親は運転席付近で倒れていた。3人とも病院に搬送されたが、命に別条はなかった。

 周辺は気温33度だったが、車の窓は閉め切られ、暖房が入っていたという。新宿署は、母親が無理心中を図ったとみている。

 2人の尿から睡眠薬の成分が検出されたため、病院側が川崎市の児童相談所に虐待の疑いで通告した。

 関係者によると、児相は翌日に2人を一時保護したが、8月末に「在宅での養育が可能」と判断し、在宅支援に切り替えた。その後、月に1回ほど家庭訪問を行っていたが、異常は見つからなかったという。

 児相から連絡を受けた神奈川県警も捜査していた。

必ずしも双極性障害とは関係ないと思いますが、こういう無理心中を図る親は、子どもに対しての心理的分離が未熟であることが大きいと思います。講義で習った範囲ですが、うつ状態での自殺は実は他者への殺人と同じ心理衝動が背景にあると聞きます。親が子に対しての心理的分離が弱いと、自殺衝動が子どもの殺人と結びつきやすいのでないでしょうか?精神疾患がある親、特に母親に育てられたこどもは、たとえ生き延びることができたとしても、生涯こころに残る傷を負うことは非常に多いと思います。