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【きのこを生で食べるとどうなる?】 〜いまだに生食推奨が(゚Д゚ )!

先ほどyahooニュースを見たらYogaのこんな記事が出ていました。

きのこを生で食べるとどうなる?】生で食べる危険性と食べてしまった場合の対処法|管理栄養士が解説


秋が旬のきのこ。新鮮なきのこは「生で食べられる?」と思うかもしれませんが、実際どうなのでしょうか?どのような危険性があるのか、また万が一食べてしまった場合の対処法について知っておきましょう。また、生で食べてもよいきのこはあるのかどうかについても、管理栄養士が解説します。

内容はキノコは生で食べてはいけない。例外はマッシュルームだが、多食はよくないと出ています。キノコは真菌類で、担子菌類がほとんどです。非常に不思議ですが、キノコのほとんどが生ではヒトに対して毒性があります。食べられるキノコも生では毒性があり、加熱すると失活するので食べられます。キノコの生食で有名なのは、トリュフです。今検索しましたが、トリュフだけは毒性の報告がないようです。しかし日本では国産も含めてトリュフは珍しいです。またトリュフは子嚢菌類なので、通常のキノコとは種類が違うと言えます。


 もう10年前ですが、読売新聞の「発言小町」にこんな掲示がありました。


無論エノキダケも生だと毒性があるだろうと思いましたが、調べるとかなり怖い毒素です。
フラムトキシン(flammutoxin)という毒素で、エノキダケの学名Flammulina velutipesに由来します。フラムトキシンは孔形成性細胞溶解素で、細胞膜に孔を開けて細胞を傷害します。ひどいと溶血(赤血球の破壊)も起こり死亡例も報告されています。ただしタンパク質の毒素なので、加熱すると失活して安全になります。


 ところがです。ネットを検索すると、相変わらずエノキダケの生食レシピがあちこちに出ていることを知りました。しかもこんな記載が!!

生エノキのサラダ レシピ・作り方 by ちぇざ8003

おいしくなるコツ

エノキは生で食べれるのですよ~。独自の匂いはレモン水にさらしてとります。生のエノキの食感・甘みを味わって下さい^^

きっかけ

えのきを生で食べれる事、知らない人が多かったので

キチガイ沙汰ですが、こういう非常識な妄言がどうして消されないのかな?不思議に思って検索すると、その理由が見えて来ました。どうもフラムトキシンの毒性には個人差がありそうです。日テレの「ザ!世界仰天ニュース」ですが、長いですが引用させていただきます。

毒に詳しい女性の悲劇!

鍋料理に入れたり、なめたけや炒め物など様々な料理で使われるエノキタケ。

だがこのエノキタケ、ある食べ方をすると大変な目にあう!

ある日、車で兵庫県内のフレンチレストランに向かっていた女性、椹野道流(ふしの・みちる)さん。

仕事の打ち合わせで呼ばれていた。

実は彼女は医師。

しかも監察医の経験があり、様々な毒素が体にどんな影響を及ぼすか?などの知識が豊富な女性だった。

車で来ていたのでお酒も飲まず、ひたすらシェフの作る一品一品をじっくり堪能していた。

そんな中、ちょっと気になる料理が…それは生のエノキタケ。

店員によると、生で食べられる非常に珍しいキノコなのだという。

生で食べるのは少し不安ではあったが、セッティングしてくれた仕事相手の手前、「これ大丈夫?」なんて言えない!

なので少しなら大丈夫だろうと…食べてみた!

「エノキタケはフラムトキシンというたんぱく質を含んでいるはず!」

「それは十分に加熱をすれば、分解され、食べてもまったく問題はない!」

「でも、生で食べると、体内で消化しきれず、腹痛や嘔吐などの症状を引き起こす!」

…と、様々な知識が脳内を駆け巡った彼女!

激しい腹痛で本当はこのままトイレにこもっていたい!だが今日は仕事の打ち合わせ。

しかも、用意してもらった店で食中毒になったなんてとても言えない!

何とかトイレを出た彼女は、バレないように必死に取り繕った。

それにしても、相手の女性は大丈夫なのか?特に体調が悪い様子はない。

実はフラムトキシンの中毒症状には個人差があり、同じ量を食べても全員が食中毒になるわけではない。

彼女は思った…医者が生のキノコを食べて食中毒になったなんて恥ずかしすぎる!

この症状は最悪の場合、ひどい貧血を起こして身体中に血液が回らなくなる。

実は彼女、医療系の学校で教壇に立っていた。

もし症状が悪化して救急車に運ばれ、教え子が駆けつけたら最悪!

治療スタッフも知り合いの可能性が!それは絶対避けたい!

知識フル回転で必死の対応!

そこで、医師である彼女は自分の状態をこっそり確認し始めた!

食事をしながら…脈拍を計測!

体の状態を知る時、バイタルサインと呼ばれる意識レベル、血圧、脈拍、呼吸数、体温、尿の量の6つの変化を確認する

ことで体が正常かどうかを知ることができる。

彼女は、まずはこっそり確認できる脈拍を調べ始めた。

通常、成人の脈拍の正常値は60~80ほど。

だが、この時彼女の脈拍は100を超えていた。

明らかに何かしらの異常が起きている!

もう仕事相手の話なんて入ってこない!

さらに、キノコの毒は胃や腸などの消化器の他に、神経にも症状を及ぼすことが!

そうなると命の危険も!

そんな中、常に腹痛は襲ってくる!

トイレに行きたいけど、何度もトイレに行けば怪しまれる。

運ばれてくる料理は苦痛でしかない!でも、彼女は必死に耐えた!

そして、なんとかフルコースを完食!

お会計中の隙を狙って2度目のトイレ


いやー、医者でもフラムトキシンを知っている先生はそう多くないと思いますが、知ってるなら止めなよ!その後どうなったかというと

お会計中の隙を狙って2度目のトイレへ行き、食べたものを少しでも出そうと吐いた。

このころになると脈拍は早くなり、手も震えだしていた。

その後、15分かけて駅まで歩き…仕事相手と別れ、さらに20分かけて自宅へ!

すると、今度は吐き気が!

これは体の中のものをすべて出さないと、症状は治まらない。

そう感じた彼女は…こんな方法をとった!

2リットルのスポーツドリンク2本と血圧計さらに使い捨てカイロを持って再びトイレへ。

症状が落ち着くまでこもることにしたのだ!

そして、大量の水分を胃の中に流し込み、体の中のものを外へ出した!

スポーツドリンクにすることで少しでも水分とミネラルを体に吸収させた。

さらに、使い捨てカイロで体をあたためて、胃や腸の活動が低下することを防いだ。

そして、脈拍の他に、血圧計でもバイタルサインをチェック。

この時、彼女の血圧は正常値よりも低かったが、脈拍は上昇し140を超えていた。

この状態だと、めまいや立ちくらみ、さらには失神する恐れも。

なので、もしもに備え救急車はいつでも呼べる状態に!

さらに友人とチャットを開始。自分の安否を友人と連絡をとり続けることで伝え続けたのだ。

こうしてギリギリまで病院へ行かずに耐えた彼女。

それから2時間後、症状はなんとか落ち着き救急搬送されることはなかった!

当時のことを「やっちゃったなって思いました」と語る彼女。

その後もエノキタケはしっかり加熱しておいしく食べているという。

そんな椹野さん、現在は小説家としても活動している。

医師の彼女だったからできた対処法。それにしても、生のエノキタケは注意が必要! 生のエノキタケはその後もエノキタケはしっかり加熱しておいしく食べているという。

よかったですね、何とか治って。実はフラムトキシンは血液型がO型だと特に毒性が強いと出ています。ABO血液型でO型というのは、細胞表面の糖タンパクでガラクトースあるいはNアセチルガラクトサミンの側鎖がついておらず、フコースのみが末端についています。推測ですが、フラムトキシンの細胞膜付着にはガラクトースあるいはNアセチルガラクトサミンのガラクトース残基が阻害作用を持っているのでないでしょうか。しかし、A型B型でも弱いとはいっても毒性があります。



結論:エノキダケの生食推奨は徹底して排除すべき。死んだら責任追及されますよ。