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エゾイシカゲガイ 〜日テレ「満天☆青空レストラン」

サラガイ(シロガイ) 〜オホーツク沿岸で獲れる貝


日テレのこの番組、いつも土曜の夕飯調理中なので斜め見といいますか、空いてる時間にちらちらと見る程度しかできません。昨日の青空レストラン、イシカゲ貝の紹介でした。


 まずあまり耳慣れない名前でどんな貝?と思いましたが、見てすぐ思ったのは「フランスのcoque(コック)とそっくり」です。イシカゲ貝の正式な学名は「エゾイシカゲガイ」です。岩手県・陸前高田市で養殖されているとのことで、砂が入った籠をロープで海中に吊り下げている情景が出ていました。現地ではイシカゲガイ、イシガキガイなどと呼ばれているようですが、関東では見掛けないです。調べてみるとエゾイシカゲガイは茨城県の鹿島灘以北に分布すると出ており、北方系の貝です。



ただのイシカゲガイは、本州沿岸に分布する貝ですが、かなり深い水深に棲息し、10〜100 mくらいにいます。しかし生息数はかなり少ないようです。全体として北方系の貝といえそうです。


 イシカゲガイはトリガイと似ているとのことですが、貝としてはザルガイ科でトリガイの仲間でした。この貝、一見するとアカガイにも似ていますね。しかしアカガイと違って血液にヘモグロビン系色素はないようで、淡黄色の身です(NHKでこの陸前高田の養殖を紹介した別記事から)。




 一方、フランスのcoqueはこんな貝です。

これはそっくりといっていいでしょう。しかしフランスの市場で買った経験ではかなり小さく、アサリくらいのサイズです(陸前高田のエゾイシカゲガイはハマグリくらいのサイズでした)。



もしかするとcoqueももっと大きく成長するのかもしれませんが、そういう個体は見たことがありませんでした。coqueは安い貝で、アサリ感覚で買えました。余談ですがフランスでもアサリは売っています。palourde(パルルド)と言いますが、かなりお高い貝で日本の三倍くらいの値段がします。しかもpalourdeは出回る量も少なく、その点coqueは安くかつ大量に売られているので、よく食べました。食べ方は殻ごとバターを加えてソテーにし、パスタとあえるのが一番簡単です。まさにスパゲティボンゴレでした。ちなみにcoqueはcoquille(コキーユ)から来ており、coquilleは貝殻の通称です。フランスでは一番ありふれた貝なので、この名称がついたのでしょう。


 エゾイシカゲガイは高級食材の扱いで、「満天☆青空レストラン」では寿司ネタにもしていました。


美味しそうですね。一度食べてみたいです。この貝、オホーツク海沿岸にも分布するそうなので、きっと北海道でも獲れるでしょう。陸前高田はやや行きにくいので、北海道で試してみたいです。そういえば以前紹介したサラガイも北方系の貝です。北の貝というとまずはホタテガイ、そしてホッキガイばかりが有名ですが、他にもいろいろありそうです。