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「なぜ“海外の有名大学”を目指さないのか」〜なぜ目指す必要ある?



SPA!の記事です。引用します。


東大生も安全志向である


 これらのデータからは、「東大に入れるレベルの学生といえども、安全志向で、チャレンジ精神に欠けている」事実が見えてきます。すなわち、東大に入ってくる学生の多くは、「東大にチャレンジしてみよう」と考えていないのです。東大は、あくまで「安全で安定したキャリアルート」の一つだとみなされているのです。


 つまり「自分でも東大なら受かるだろうから、東大を受けよう」と考えている学生が非常に多いと思われます。その証左として、仮にチャレンジ精神にあふれているのであれば、日本にこだわらず、世界の大学を受験する学生がもっと多くてもいいはずです。


 世界大学ランキングでも東大は30位台であることはもはや周知の事実。海外大学のほうが進んだ研究をしている学問分野もたくさんあります。しかし、今回のアンケートでは、海外大学を受験した人は、たった1人だけ。1%しか、海外に目を向けた人がいませんでした。


東大に入れれば満足……なのか?


 東大生の出身家庭は年収1,000万円以上の比較的裕福な家庭が多い。奨学金なども活用すれば、海外進学が経済的に難しいとする家庭は限られるでしょう。それにも関わらず、世界の大学へ進学を考えないのは、国内の受かる大学に留まり、より多数派の通るであろうキャリアルートを歩みたいからではないでしょうか。


「日本のエリートは国際競争力が低い」と言われることがありますが、それはすべて能力があるのに「東大で妥協すればいい」と考えるエリートたちの思考や、それをよしとするような日本の教育環境に原因があるのではないでしょうか。それなりの能力とその挑戦を可能にする環境がそろっているのであれば、もう少し世界に目を向けて一歩踏み出す高校生がいても、いいはずです。

この記事で強く違和感を感じる点は、「海外の大学に行く=すばらしい教育を受けられる」を前提としていることです。ここで言う「海外の大学」とは、ハーヴァード大・MITなどのアメリカ勢か、オクスフォード大・ケンブリッジ大などのイギリス勢のどちらかだけでしょう。学部レベルでオーストラリア留学など考える人いますか?英語圏のこの2カ国は自国以外からの留学生が多いから、受け入れの試験体制が整っています。しかしイギリス以外のヨーロッパ各国、あるいはシンガポールや中国、インドといったアジア各国には学部レベルで留学生受け入れ態勢はあまり整ってません(最近流行りの「医学部東欧留学」は除く)。「海外」と漠然とした表現だと何か全世界に道があるように勘違いしそうですが、現実はアメリカかイギリスにほぼ限定されます。

一部の進学校が大量の東大生を輩出するからくりは、「毎年大量の東大生が出るから」にほかなりません。「あの人がいけるなら自分も行けるはず」「とりあえず東大を目指しておけばいいや」とする空気が学校内に蔓延しているから、安定して大量の東大生を輩出し続けることが可能なのです。


 ですが、これはまったくチャレンジ精神からかけ離れた進学動機です。東大の熱望する「世界的視野を持った市民的エリート」が、それらの中から生まれるとは到底思えません。そのような現状に見かねたからこそ、東京大学は推薦入試を導入したのでしょう。


 現代の日本では、海外大学に進学する人は少数派。進学を希望すれば、自然と他人と違う道を行くことになる。「出る杭は打たれる」ことを恐れ、他人と同じ安定した道に進む。これが日本の誇れるエリートの姿でしょうか。私にはそうは思えません。

はっきり言いますが、学部レベルで上のようなアメリカ・イギリスの大学に留学すると、日本で受けられない教育を受けられるというのは完全に幻想です。ノーベル賞受賞者のような有名教員が携わるのは、ほぼほぼ「大学院」レベルの教育です。アメリカだと4年制のcollegeに通ってからアイヴィーリーグの大学院に進む学生も多く、学部レベルでアイヴィーリーグの大学の教育が格段に優れているということもないです。ただ、そういう大学に進むと色々な国からの留学生も多く、早くから国際性が身につくかもしれません。しかし、その程度のことは大学院以降でも全然問題ないことです。学費や生活費まで考えると、日本は今長期化する経済不調や円安のせいで余裕がない家庭が多いはずです。ネコも杓子も海外留学にとはおかしな煽動です。


 ヤフコメをみてみます。

千田有紀

6日前


武蔵大学社会学部教授(社会学)


見解例えばアメリカの有名大学では年収1500万円以下は貧困層とみなされ、(アメリカ在住者であれば)学費は無料です。それほどまでに生活費が高い。しかもこの円安です。年収1,000万円程度では、手取りのすべてを留学する子どもの生活費に当たるくらいの覚悟が必要だと思います。


そこまでして得られるものは何なのかを考えたら、国内志向が強まるのは当然ではないでしょうか。さらにインターネットの発達で、日本にいながらも得られる情報や経験も激増しています。若い世代の英語力も格段に高まっています。


もちろんお金に糸目をつけずに済む経済的な階層の方もいらっしゃるのでしょうが、それはごく一部なのではないでしょうか。

この千田氏のコメントにほぼすべてが尽きると思います。


yi*****6日前


大学で何を学ぶかが明確であれば、海外の大学と言うのも選択肢に入るのかも知れない。

例えば、音楽やアート、デザインならヨーロッパが良いだろう。

理系だと?? 研究、開発費は国内の大学は本当にしょっぱい。

雀の涙だ。

ロケット工学、航空力学はヨーロッパ、アメリカかも知れない。

しかし、日本の研究や研究者は、本当に優秀だ。

合成燃料、水素関連、発電、電磁波、制御装置、産業ロボット、内燃機関、

半導体技術、新素材、量子もつれ、量子、素材技術、超音波、電子光学系、

金属加工技術等、海外の企業ではなかなか出来ない技術は持っている。

逆に海外から依存されている。

そして、これらの技術が流出するのは問題がある。

だから、やみくもに海外の学校を目指す必要性は、あまり無いとも考える。

それよりもキチンとした英語教育、投資教育、法律、政治学の教育をする事が大切だと思う。

日本人は政治家に舐められすぎと思う。

「海外だけに優れたものがある」と思うのは、完全に幻想の世界です。


lor********6日前


簡単な話だよ。 言葉の問題があるから。


ただでさえ日本語でもレベル高い大学になると講義の質も高くなり単位を取得するのが難しい中、外国語(ほぼ英語)で単位を習得するのは至難の業だろう、と容易に推測ができるから二の足を踏んでいるんだと思います。


実際、かなりハードだと思います。


それに語学を学んでグローバル化の為に大学へ行く訳ではなく、研究したい分野を追求する為に大学進学するのだからより深く理解できる日本語で学問を追求するってのは自然なことだと思います。

文科省は小学生に英語教育を導入しましたが、私は絶対に反対です。そんな早期から導入したって、必要がなければまったく身につきません。無駄な教育で、そんな時間があるのならまず「国語」の方が遙かに重要。「古文」だって時間があるなら英語より先にやった方がいい。語学に関しては自分の経験からすると、学習スキルさえ身についていれば20代以降でも全然問題ない。大学院である程度専門を固めてからの留学で、ちょうどいいのでは?


 私は最近注目されるアメリカやイギリスの会社の大学格付け評価(THEなど)もあまり鵜呑みにすべきでないと思っています。アメリカ・イギリス中心の評価基準で、世界的にみるとごく狭い世界の話です。これらの評価ではアジアでも中国やインドの大学の評価が高いですが、それも中身をよく見ていくべきことと思います。


 自分の従兄弟のひとりは日本の高校を出てからアメリカ・アイヴィーリーグの一つに学部から進み、50代後半の今かなり成功した生活を送っています。そういう実例も知っているのですが、何が何でも海外に出ないと成功しないわけではありません。その証拠にその従兄弟の弟の方は東大を出てから、ほぼ似たような成功をしているからです。


 この記事を書いた[貧困東大生・布施川天馬]は自分自身留学したことがまだないのでないですか?海外留学を勧める言葉にあまり重みを感じませんでした。「青い鳥は身近なところにいます