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理研「名大の不正論文」責任著者を採用 〜研究ルールが恣意的に変更されていいのか

理研「名大の不正論文」責任著者を採用 〜伊丹研で何があったのか
STAP細胞騒動から10年、研究不正は倍増


伊丹健一郎氏の経歴をみてみましょう。


なるほど。京都大学工学部の出身で、名古屋大学に転出しています。その時に名古屋大学の受け入れ先となったのが物質科学国際研究センターで、野依良治教授の下での准教授となっています。どうみても野依氏の強力なバックアップで、名古屋大に着任したとみるのが自然でしょう。


 次に野依良治氏の経歴をみましょう。言うまでもない事ですが、野依氏は「ルテニウム錯体触媒による不斉合成反応の研究」で、2001年にノーベル化学賞を受賞しています。




華麗なる経歴ですが、伊丹健一郎氏はその野依氏とよく似た道筋です。野依氏は2003年から2015年の長きにわたって、理研理事長を務めています。現在理事長は退任していますが、理研名誉理事長の称号を持ち、理研フェローとなっています。また名古屋大学も特別教授としての称号を得ているので、両方の研究機関に隠然たる影響力を持っていると思います。


 今回の伊丹健一郎氏の理研主任研究員就任は、間違いなく野依氏の強い後押しがあると考えていいのでないでしょうか。伊丹氏は野依氏にとって同窓(しかも同じ京都大学工学部工業化学科という)の後輩であり、しかも愛弟子といえる存在ですから、目を掛けていて当然です。しかし、今回のように研究不正を防ぐために設けられた公的なペナルティの規則を事実上破って、このような救出をおこなうのはいかがなのものでしょうか?よく中国は法治国家でないと日本では中国を難じる声が高いですが、こういう超法規的な措置をおこなえば日本とて他国のことをとやかく言えないとなります。習近平よろしく「御大」野依良治の鶴の一声で、研究ルールが恣意的に歪められています。


 伊丹健一郎氏はこの研究不正発覚まで巨額の研究費を受領していました。


これだけの巨費を投じている伊丹研のプロジェクトが一時的にせよ停滞するのは望ましくないと考える向きもあるのかと思います。しかし、それでは公正性が担保されません。それに「責任著者」の責務はかなり重たいです。


 かなり以前ですが、私も自分が責任著者だった論文を投稿する時に不正を見つけたことがあります。論文データはよく整理されていますが、何処かがオカシイ。何処がオカシイと感じるのか、自分でもなかなかわかりませんでした。しかし提出された論文のデータ写真を拡大してよくよく見ると、あれこの写真ってこっちの写真の反転じゃないか!濃淡も微妙に変えてあるので気づきませんでしたが、よく見るとバックグラウンドの小さな染みが同じ配置でありました。すぐに大学院生を呼んで、「これ何?」と尋ねると「済みません、うっかり間違えておりました」とのこと。ついうっかりで反転したり濃淡を変えるかと内心思いましたが、すぐに実験のやり直しをさせて正しいデータにしました。しかし、もしかすると期待するデータが出なくて焦ったのかもしれない。こちらがあまりその院生に関心を向けてなくて、そういうことを相談しづらかったのかもしれない。その意味で指導者としての自分にも、大いに反省しました。しかしもしも気づかずにその論文をそのまま出してpublishされて、あとでそれが指摘されたらえらいことになっていたと、ひやりとする思いでした。伊丹研はサイト集合写真をみると、かなりメンバーが多いようです。しかし、そうであっても一人一人の院生には注意深い関心を向けるべきです。もしそれができないのなら、そもそもそんなにむやみやたらに研究室を大きくするのが間違いなのです。


下の「世界変動展望」氏の指摘はもっともだと、私もそう思います。


伊丹健一郎の処分がうやむやにされ、理研主任研究員に採用される件について

2024-01-19 19:50:26 | 社会


名大の伊丹健一郎はネイチャー論文などの悪質な捏造のために公的研究費の罰則を受けている。まだ罰則期間は終了していない。


非常に悪質な捏造であったが、名大は伊丹健一郎の処分をうやむやにして、停職にさえなっていないようだ。考えられない甘い扱い。


伊丹健一郎は理研主任研究員として採用され高額研究費が出るという。公的研究費の罰則逃れという批判が出ている。理研はSTAP細胞事件で懲りていないのか、罰則期間中の人物を採用して罰則逃れをさせる人事を行った。


伊丹健一郎は矢野裕太や瓜生瑞穂などの悪質な捏造実行者を輩出。研究室で常態的に悪質な捏造、改ざんが行われていた。そのような人物を理研は採用。


伊丹健一郎と名大は最初からトカゲの尻尾切り計画で、矢野裕太や瓜生瑞穂などの元院生にすべての責任をかぶせて自分は逃れようとした。伊丹健一郎が適切な研究遂行と監督を行っていれば悪質な捏造は実現しなかった。ボスは逃げ切って、若手研究者だけ追放されるという不条理な扱いが前から続いている。トカゲの尻尾切りは名大の伊丹健一郎だけでなく、他でもたくさんある。


改善してほしい。