小児食物アレルギーの原因頻度(千葉市立海浜病院掲載図から引用) 小児の食物アレルギーの原因として一番多い卵ですが、今回(2月24日)日経土曜版の「カラダづくり」の「卵アレルギー」の記事はいただけないものでした。このコラムは複数のライターが担当しており、説明が面倒な疾患も比較的手際よく整理されている... 続きをみる
医学のブログ記事
医学(ムラゴンブログ全体)-
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カキ=ノロウイルスの“大誤解”背景に「マスコミ報道」の影響も? 〜そうですかね?
弁護士JP編集部の記事で、そこから引用します。 「ノロウイルスと言えばカキ」 そんなイメージを抱いている人も少なくないかもしれないが、実はこれ、“風評被害”的な側面が大きいことをご存じだろうか。 ノロウイルスは長年、年間の食中毒患者数でもっとも多い病因物質となっているが(2022年は6856人中2... 続きをみる
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2023春なぜシラウオが出回らなかったのか 〜顎口虫だったのか
1月に入り暖冬と言われる今冬も大分寒くなりました。大学入試センターの試験をおこなうこの時期、昼休みに試験場の外に出るといつも手がかじかむ思いですね。この後私大の一般入試が始まり、山場の国立大の二次試験が終わってふっと気づくと、いつの間にか陽光が強くなって春めいています。受験生の皆様におかれましては... 続きをみる
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「肉」はあまり食べず「魚」と「野菜」はしっかり食べているのに、なぜ「日本人」の「大腸がん」は多いのか
表題の記事は「現代ビジネス」です。従来日本人の悪性腫瘍で頻度がもっとも高かったのは胃癌でした。今も多いことには変わりないですが、この10数年で急激に増加したのが大腸癌です。今大腸癌はもっとも頻度の高い悪性腫瘍です。大腸癌の発生原因として、昔から食生活が言われておりました。つまり欧米のような肉食が多... 続きをみる
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昨日から気になる医学関係のニュースが流れています。 「日経メディカル」の記事を読みます。 2023年9月22日、日本糖尿病学会と日本糖尿病協会は合同で会見を行い、糖尿病の新しい呼称として、「ダイアベティス」を提案すると発表した。現在の医学において「糖尿病」という名称は病態を正しく反映していないこと... 続きをみる
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流しそうめん店で93人食中毒 〜キャンピュロは湧水にもいるのか
ちょっと前ですが、表題のようなニュースが流れました。 カンピロバクターには Campylobacter jejuni と Campylobacter coliがありますが、jejuniの方が多いでしょうか。私はキャンピュロバクターという英語発音に慣れていますが、通常はカンピロバクターと書きます。動... 続きをみる
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2023年ノーベル生理学医学賞 〜RNAワクチン 「敬老の日」も過ぎた9月後半ですが、本日も30度超えだそうです。いい加減夏が終わってほしいし、地球規模の温暖化傾向がこのまま続けば大災害が続発しそうで怖いです。しかしそういう大所高所に立った恐れでなく、私は今夏足がずっと痛くてとても難儀しておりこれ... 続きをみる
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留置場の弁当が原因で「脚気」 〜すぐ診断できてよかった ペラグラ 〜「ファミリーヒストリー・草刈正雄」 著者の杉晴夫氏はこのブログで随分述べた「日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか」を書いた先生ですが、父上は杉靖三郎(やすさぶろう)氏といい、医師だったのですね。杉靖三郎氏は東大医学部を卒業した... 続きをみる
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空腹にさせれば、狂ったように血を吸う…! 〜ペストの恐ろしさ
「病原体の世界」 〜感染症を学ぶ医学生は是非読んで 「ペスト」という病名を知っているひとは多いと思います。特に14世紀から15世紀にかけてヨーロッパで大流行し、「黒死病」と呼ばれました。地域によっては人口の1/3くらいが命を落としたと言われます。後世まで恐れられたペストですが、文化にも影響しました... 続きをみる
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留置場の弁当が原因で「脚気」 〜すぐ診断できてよかった 栄養学を拓いた巨人たち 〜栄養学・医学の学生に読んでほしい この前のNHK「ファミリーヒストリー」の草刈正雄さん編、実は途中で寝てしまい、最後まで見られませんでした。「草刈正雄の父は朝鮮戦争で死んだ」というのはあちこちに書かれていて、しかも本... 続きをみる
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先週号の週刊文春の阿川佐和子の対談は、「小林武彦」氏でした。著書「生き物が死ぬわけ」は未読ですが、この対談を読んで読んでみようと考えています。 その本は措くとして、対談最後の方に語られる高齢者たちの「幸福感」の話は興味を惹かれました。スウェーデンや日本の85歳以上の高齢者たちにアンケートをしたと... 続きをみる
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「身近な寄生虫のはなし」 〜初学者向きです 今朝着いてネットニュースを読むと、 天然温泉で“脳を食うアメーバ”に感染! 致死率98%で2歳男児が死亡(米) というニュースがありました。おそらくNegleria fowleriの感染だろうと思って読むと、やはりそう。 7/24(月) 5:00配信 ... 続きをみる
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医歯協(東京医師歯科医師協同組合)の定例マガジンが届いたので、今朝の通勤車内でめくってみました。なぜか「梅毒」関係の記事が2つあります。考えてみると、近年梅毒感染者が日本で急増していることはよく知られています。医療界の注目事案のひとつでしょう。僕らが学生の頃、「梅毒は過去の病気」扱いで症例も珍しい... 続きをみる
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日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか(4)〜慶應医学部生理学教室の源流(3)
日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか(1)〜京都大医学部 藤浪鑑(あきら)先生 日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか(2)〜慶應医学部生理学教室の源流(1) 日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか(3)〜慶應医学部生理学教室の源流(2) 日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか(5)〜慶... 続きをみる
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日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか(3)〜慶應医学部生理学教室の源流(2)
日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか(1)〜京都大医学部 藤浪鑑(あきら)先生 日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか(2)〜慶應医学部生理学教室の源流(1) 日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか(4)〜慶應医学部生理学教室の源流(3) 日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか(5)〜慶... 続きをみる
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日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか(2)〜慶應医学部生理学教室の源流(1)
日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか(1)〜京都大医学部 藤浪鑑(あきら)先生 日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか(3)〜慶應医学部生理学教室の源流(2) 日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか(4)〜慶應医学部生理学教室の源流(3) 日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか(5)〜慶... 続きをみる
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日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか(1)〜京都大医学部 藤浪鑑(あきら)先生
日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか(2)〜慶應医学部生理学教室の源流(1) 日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか(3)〜慶應医学部生理学教室の源流(2) 日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか(4)〜慶應医学部生理学教室の源流(3) 日本の生命科学はなぜ周回遅れとなったのか(5)〜慶應... 続きをみる
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終身雇用など日本の〝常識〟見直しへ 〜そんなに日本を破滅に追いやりたいか? 令和4年度も明日で終了となりますが、2023年問題は今どうなっているのか強い関心があります。今調べたら2023年問題は色々あるようで、労働雇用にさまざまな変化が起こります。しかし私が思うのは、大学研究者雇用の2023年問題... 続きをみる
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失礼ながら著者の平野博之先生をよく知らなかったので、あまり期待しないで購入したのですが、なかなかどうして興味深い内容でした。 今でこそメンデルの遺伝の法則は中学校でも習いますが、これ最初に思いついたメンデルはすごい洞察力だったと思います。というのも本に書かれているように「メンデル以前」の人たちが... 続きをみる
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シマフクロウ 〜ダーウィンが来た! 年度末はなかなか忙しく、余暇にまとまった時間が取れません。簡単な忘備録になります。 サクラマスという名前をはっきり知ったのは、もう10年以上前である会の集いがちょうど今の時期3月にあった時です。日本酒同好家の集まりですが、美味しい日本酒に合う肴として、サクラマ... 続きをみる
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東京医科歯科大学(2) 東京医科歯科大学(3) 東京医科歯科大学(4) 東京医科歯科大学(5) 〜戦後の新制大学設立 通称「医科歯科」ですが、受験生特に医学部を狙うような理科系上位受験生では有名です。しかし一般人では知らないひとも多いです、というかそちらが大多数でしょう。医学部でも歯学部でも、日本... 続きをみる
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「ノミはなぜはねる」とパクチー(佐々学先生、1916-2006)
シラミやトコジラミ 〜復活する「南京虫」 表題が長くなってしまったのですが、佐々学先生のwikiを見ると著書一覧に「ノミはなぜはねる」が出てないことに気づきました。これ佐々先生の著書の中でも名著だと思うのですが、もう過去の本なんでしょうかね? 佐々(さっさ)先生はこの本で知りましたが、私は直接会... 続きをみる
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佐々木 直亮(ささき なおすけ)先生(1921年-2007年)
佐々木直亮先生の存在を知ったのは、今から10年くらい前で偶然弘前大医学部のサイトで見つけました。衛生学という医学部の中でも地味な分野ですが、今は公衆衛生学と統合されることが多くなったようで、弘前大医学部でも社会医学講座といいます。弘前大が新制大学となり、「新八」に属す医学部が進学課程を設置していよ... 続きをみる
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最初にお断りします。私はプロレスにはまったく疎く、アントニオ猪木さんの活躍もほとんど知りません。従ってその方面で書けることはないので、ご容赦ください。アントニオ猪木というと、すぐ思い出すのは友だちが昔しょっちゅう言っていたダジャレです。「燃える闘魂、煮える大根」実にクダラナイのですがもう繰り返し何... 続きをみる